先天性疾患を持って生まれた息子が3歳に。一筋縄ではいかないMRI検査

2021/01/28 18:25
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横隔膜ヘルニアという先天性疾患を持って生まれた息子さんを持つママの体験談です。3歳で1つの区切りとしておこなったMRI検査が思った以上に大変だった経験が書かれています。

先天性疾患を持って生まれた息子が3歳に。一筋縄ではいかないMRI検査

 

「横隔膜ヘルニア」という先天性疾患を抱えて生まれたお子さんを持つママの体験談をお届けする連載企画です。横隔膜ヘルニアとは、本来胸とおなかの臓器を隔てている横隔膜に生まれつき穴が開いており、その穴からおなかの中の臓器が胸の中に出てきて心臓や肺を圧迫してしまう病気(※)。 おなかの子が横隔膜ヘルニアであると診断された妊娠中から出産までのできごとやママが感じた不安、生まれたお子さんの様子やその後の治療についてご紹介していきます。

(※)心臓や肺を圧迫するために心臓や肺の発育が悪くなります。これにより心臓の機能の低下や肺低形成・肺高血圧症をきたすため、出生後に手術を受けたあとも酸素療法や心不全に対する治療が長期に必要になることがあります。


 

2020年12月、息子はついに3歳になりました。4月から幼稚園への入園も控えているということで、こども病院から退院以来、初めてのMRI検査を受けることに。結果に異常がなければ健診や検査などの頻度も減らすことになると言われ、「息子の病気も一区切りだな」としみじみしていたのですが、このMRI検査が非常に厄介者だったのです……。

 

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寝なかったら延期? 不安だらけのMRI

息子のMRI検査は事前に眠くなる薬を飲み、眠った状態でおこなうことになりました。これまでも心エコーなどで同じ薬を飲んだことがある息子ですが、どうも薬の効きが悪く起きてしまったことも何度か。

 

ただ、起きているとはいえ、うとうとしている状態なので好きなDVDなどの力を借りつつ検査をクリアしてきました。しかし、MRI検査は完全に母子分離。「眠れなかった場合、後日に延期することもあります」と言われ、不安しかありませんでした。

 

やっぱり効かない…追加でさらに大変に

MRI検査当日、息子をいつもより早起きさせ、1時間かかるこども病院への道中も祖母と姉が励ましながら何とか寝かせずに病院までたどり着きました。準備万全、と思ったのですが、薬を飲んで30分経っても息子は眠る気配なし。

 

見かねた看護師さんが薬を少し追加で飲ませてくれたのですが、今度は眠すぎるのかぐずりだして半狂乱になってしまいました。看護師さん2人と私で怪我をしないように暴れる息子を抑えつけ、眠ったのはなんとその1時間後。本当に地獄のような時間でした。

 

検査は終了したもののまさかの嘔吐

予定より大幅に遅れたものの、MRI検査は無事終わり、息子はその後も滾々と眠り続けていました。薬の副作用がないか確認するため、1時間弱待機し、看護師さんに顔色などをチェックしてもらってから帰宅。

 

「起きたらまず水を飲ませて少し様子を見てください。吐き戻しがなければいつもどおりに食事できますよ」と言われてはいたのですが、息子は帰宅中と帰宅後の2度に渡り水をひと口飲んだだけで嘔吐してしまい驚きました。


酩酊状態は夕方まで

息子は帰宅後、顔色が青白く、まっすぐ歩けない状態になっていました。そのくせ、妙にハイテンションで、動き回ろうとしては転びそうになり、目が離せません。これまでも同じ薬で軽い酩酊状態になったことはありましたが、こんなにひどかったのは初めてです。

 

とはいえ、顔色が改善傾向にあったことや呼吸の乱れがなかったことなどから総合的に判断して、こども病院への連絡はせず少し様子を見ることに。その後、眠ったり起きたりを繰り返し、夕方過ぎにはいつも通りになりました。

 

 

これまで何度も眠くなる薬を飲む検査をしてきましたが、最後の最後でこんなに苦労するとは思いませんでした。ただ、紆余曲折あったとはいえMRI検査自体はちゃんとでき、後日聞きにいった検査結果も目立った異常はなかったので本当によかったです。

 

※MRI検査は、検査部位にもよりますが30〜40分ほどかかることがあるため、小さいお子さんの場合は薬で眠らせる必要があります。使用する薬は病院によって異なりますが、事故予防が大切なので、検査を受けるときに薬剤の副作用について医師から説明を受けましょう。また、検査前の水分や食事の摂取は何時間前までなら可能かなど、病院ごとに決まりがあるため確認が必要です。

 

※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。

 

 


著者:岩崎はるか

2女1男の母。両実家とも遠方のためワンオペ育児中。先天異常の影響で肺が片方しかない医療的ケア児を含む3人の子を育てた育児体験談のほか、大学院で農学を学んだ経験から食についても執筆。

監修者

医師 松井 潔 先生

小児科 | 神奈川県立こども医療センター総合診療科部長


愛媛大学医学部卒業。神奈川県立こども医療センタージュニアレジデント、国立精神・神経センター小児神経科レジデント、神奈川県立こども医療センター周産期医療部・新生児科等を経て現在、同総合診療科部長。小児科専門医、小児神経専門医、新生児専門医。


経歴

1986年 愛媛大学医学部卒業

1986-1988年 神奈川県立こども医療センタージュニアレジデント

1988-1990年 同神経内科非常勤

1990-1992年 国立精神・神経センター小児神経科レジデント

1992-2005年 神奈川県立こども医療センター新生児科 医長

2005年− 同総合診療科 部長

 

■専門領域

小児科

小児神経

新生児

 

■所属学会・委員等

日本小児科学会

日本小児神経学会

日本周産期新生児医学会

日本てんかん学



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