イラストレーターのアベナオミさんは、2011年3月11日、宮城県仙台市近郊の利府町で東日本大震災を経験。当時、長男の豆キチくんは1歳7カ月でした(現在は、二男アンチョビくん、長女モナカちゃんが生まれ、3児の母)。
アベさんは、震災翌日に生理に。電気・ガス・水道といったライフラインがストップしているなか、生理ではどんなことに困ったのか……。あまり語られることのない「震災と生理」についてリアルな状況と、経験者だからこそ、皆さんに知っておいてほしいこと、備えておいてほしいことについて教えてくれました。
生理中はトイレを使いたい回数も多く、またいつも以上に排泄物を他人に見られたくない時期です。震災当時、トイレを使うのは私と夫だけでした。それでも、夫には不便な思いをさせてしまった……。今は家族5人。一番下の娘はまだトイレを使いませんが、トイレを使うようになったころ、そして生理が始まったころに、あの日と同じような震災が起こってしまったら……。
多くの人が「あのときトイレが一番大変だった」と言います。空腹は少しくらい我慢できても、トイレは我慢できません。十分な数の非常用トイレがあれば、お互い不快な思いをしなくて済みます。だからこそ、みなさんには非常用トイレの備えはしっかりしておいてほしい! そう思います。
アベナオミさんが体験した、震災での生理体験のお話はまだまだ続きます。なかなか聞くことのできないお話です。ぜひ次回も読んでいただき、備えの参考にしていただければと思います。
アベナオミさんは、震災後、小さな子どもを連れた被災後の生活の様子や防災を伝えるコミックエッセイなどを執筆し、「防災士」の資格を取得。被災体験をもとに、本当に必要な防災、続けられる防災「1日1防災」に取り組みつつ、防災講座などの活動もおこなっていらっしゃいます。
なお、アベナオミさんの防災に関する書籍は「日めくり 被災ママが教える後悔しないための1日1防災」(PHP研究所)、「被災ママに学ぶちいさな防災のアイディア40」(学研プラス)、「全災害対応! 子連れ防災BOOK 1223人の被災ママパパと作りました」(祥伝社)など。どれも、知っておきたい防災の情報がぎっしり詰まっています。こちらもぜひ読んでみてくださいね。
監修/助産師REIKO