
「Green Schoolは、その “感情=emotion” を真ん中に置いている」
「How do you feel now?」の投げかけのあと彼女はそう語り、参加者の心をぎゅうっとつかんだまま、ぐんぐんとその世界に誘っていきます。
畑や田んぼ、生徒の親たちも協力して運営する食堂、物々交換の小屋、楽器や演劇用の大道具が置かれたホール、ほぼオープンエアな教室群、泥んこになって遊ぶ池、牛とコンポストシステム…。生徒たちが使う机や椅子は全て竹製。
自然にむき出しの、自然と一体となったつくり。全身で自然を感じながら学び、循環を目の当たりにする中で、持続可能な社会のあり方や環境問題への意識も高まっていきます。
(写真)地形に寄り添うように建てられている教室!
自分の経験と紐づけた探求の中で、自分起点で考える力を身につける
Green Schoolの詳しい教育内容についてはWEBサイト等を見ていただくとして、わたしが感じた特徴は、「全て自分の経験に基づいて考えることからはじめる」ということ。ただ単に教えられたことを暗記するのではなく、こどもたちは経験を通じて興味関心を育み、それを「自分の知識」に変換していきます。
案内してくれた彼女は地元出身。お母さんがGreen Schoolの設立を知り彼女に勧め、奨学金プログラムを活用して編入したそう。「将来は英語の先生になりたいの」そう語る彼女の自信たっぷりな笑顔が、この学校の風土を一番色濃く、わたしに伝えてくれました。
ツアーの間、坊は開放的なその敷地内で、体いっぱい走ったり転がったり。
3人でバイクにまたがりまっすぐ宿へ帰るはずが…全員クタクタだったからか、いつの間にか道に迷い見知らぬ町まで駆け抜けていたのでした。
Green Schoolを体験できるショートプログラムGreen Campも年中開催。
- 【旅の幕開け】こどもにとっての「学び」とは? 世界を巡る!親子つれづれ旅(2015/10/17)>>
- 【第1旅】世界でウワサのバリ島「Green School」を偵察 <前編>(2015/10/18)>>
「こども」をめぐり国内外を “隙あらば旅” するフィールドワーカー。一児の母。2012年の出産を機に「こども」の世界にシフト。レッジョ・エミリアやポートランド、ベルリンの教育機関や施設・公園・プロジェクト等を体験視察。かれこれ約15年、チンドン屋としても活動。こどもとともに町をにぎやかすパレード型ワークショップもおこなう。