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世界でウワサのバリ島「Green School」を偵察 <後編>

国内外問わず、世界各地のこどもに関する施設を目でみて体験している”こどもをめぐるフィールドワーカー”佐藤有美さん。彼女が第一の旅として選んだバリ島には、「Green School」という世界でも注目の施設があります。前回はスクールの案内人である大学生の女の子に「How do you feel now?」と問われて……。
 
(写真)牛も含めてのコンポストシステム。経過期間ごとにどのように土に戻っていくかがわかるようになっている。
 
 

 「Green Schoolは、その “感情=emotion” を真ん中に置いている」

 

「How do you feel now?」の投げかけのあと彼女はそう語り、参加者の心をぎゅうっとつかんだまま、ぐんぐんとその世界に誘っていきます。

 

畑や田んぼ、生徒の親たちも協力して運営する食堂、物々交換の小屋、楽器や演劇用の大道具が置かれたホール、ほぼオープンエアな教室群、泥んこになって遊ぶ池、牛とコンポストシステム…。生徒たちが使う机や椅子は全て竹製。

 

自然にむき出しの、自然と一体となったつくり。全身で自然を感じながら学び、循環を目の当たりにする中で、持続可能な社会のあり方や環境問題への意識も高まっていきます。

 

(写真)地形に寄り添うように建てられている教室!

 

 

自分の経験と紐づけた探求の中で、自分起点で考える力を身につける

 

Green Schoolの詳しい教育内容についてはWEBサイト等を見ていただくとして、わたしが感じた特徴は、「全て自分の経験に基づいて考えることからはじめる」ということ。ただ単に教えられたことを暗記するのではなく、こどもたちは経験を通じて興味関心を育み、それを「自分の知識」に変換していきます。

 

案内してくれた彼女は地元出身。お母さんがGreen Schoolの設立を知り彼女に勧め、奨学金プログラムを活用して編入したそう。「将来は英語の先生になりたいの」そう語る彼女の自信たっぷりな笑顔が、この学校の風土を一番色濃く、わたしに伝えてくれました。

 

ツアーの間、坊は開放的なその敷地内で、体いっぱい走ったり転がったり。

3人でバイクにまたがりまっすぐ宿へ帰るはずが…全員クタクタだったからか、いつの間にか道に迷い見知らぬ町まで駆け抜けていたのでした。

 

Green School

Green Schoolを体験できるショートプログラムGreen Campも年中開催。

 

 

 


「こども」をめぐり国内外を “隙あらば旅” するフィールドワーカー。一児の母。2012年の出産を機に「こども」の世界にシフト。レッジョ・エミリアやポートランド、ベルリンの教育機関や施設・公園・プロジェクト等を体験視察。かれこれ約15年、チンドン屋としても活動。こどもとともに町をにぎやかすパレード型ワークショップもおこなう。

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