「おむつかえりたい」と言い出した娘
娘はトイレには行けないものの、おむつにおしっこを出したことが自分でわかる段階まできていたので、おむつが濡れると「おしっこ出た!」と教えてくれるようになっていました。そして、たいていおむつを自分で選んで持ってくるので、私が替えてあげるという流れが多かったです。
しかし、ある日突然、これまでは特に何も言っていなかった娘が「おむつ、かえりたい」と言うようになりました。この「かえりたい」というのは、おむつを「替えたい」の言い間違い。かわいい言い間違いだなと思いつつ、「“帰りたい”じゃなくて“替えたい”だよ」と教えてみましたが言い間違いは直らず、いつしか娘に「おむつ、かえりたい」が定着してしまったのでした。
保育園でも「かえりたい」
娘は家ではとても活発でお調子者な性格ですが、保育園ではわりとおとなしく過ごしているようで、発言するときも控えめになってしまうことがあるそう。そんな娘がある日、保育園でもあの言い間違いをしたのです。
先生の話によれば、そのときも娘は元気がない様子でトボトボと先生の後ろに来るなり、「……かえりたい」と言ってきたとのこと。この様子を見た先生が、「おうちに帰りたい……。ママと一緒にいたいんだな」というメッセージだと勘違い。心配した先生は帰り際にこの出来事を話してくれ、「ゆっくり休んでね」と言ってくれたのです。
とはいえ、いつもと変わらず元気な姿を見せてくれていた娘。最初は先生の言葉にピンときませんでしたが、家に帰り再びいつもの「おむつ、かえりたい」を聞いてふと、「もしかして、この言い間違いのことでは?」ということに気付きました。
帰りたいわけではなかった!
次の日、「最近おむつを替えてほしいとき、“かえたい”のことを“かえりたい”って言うんです」と先生に話してみました。すると、「あれはおうちに帰りたいって言ってたわけじゃなくて、おむつを替えたいということだったのね! 確かにあのあと、すぐにおトイレに行っています」と先生も納得。
もうすぐおねえさんになる娘。赤ちゃん返りなのか、指しゃぶりをしたり、イヤイヤが激しかったりという様子も見られていたため、先生も娘が「かえりたい」と言ったのをストレートに受け取ってしまったようです。お互いに意味がわかってすっきり。そして、たとえ小さなエピソードでも、子どもの発達については保育園と共有しておいたほうが良いんだなと感じました。
3歳5カ月を迎えた娘は、現在も「おむつ、かえりたい」と言っており、都度訂正はするものの、すぐに正しい言葉に直すのは難しいのかもしれません。今後も気になる言い間違いは先生とも共有し、保育園と連携して娘が正しい言葉を覚えていけるように手助けをしながらも、温かく見守っていきたいと思います。
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監修/助産師 松田玲子
イラストレーター/星田つまみ
著者:夏川さほ
10歳、8歳、3歳、0歳の男女4人の母。ステップファミリー。元コンビニ店員だが、第4子出産を機に退職し、現在はフリーライターとして活動中。自身の子育て体験談や商品レビューなどを執筆中。
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