部長への手土産は、いつも妻が用意していたから、何を持って行っていたのかわからない。適当に手土産を選んで部長のもとへ行くと、「あ、いつものじゃない……」。
娘さんが卵アレルギーで、いつもアレルギー対応食を選んでくれていたことを、このとき初めて知った。俺はなにも知らなかった。そういえば、バレンタインのときだって……。
「僕と帰ってこない妻」第7話
「倉田が選ぶ手土産は、いつもハズレがないな!」
上司に褒められ、若い女の子に喜ばれて、良い気分になっていた。
でも、喜ばれる手土産を探して、買いに行ってくれていたのは、いつも妻だった。
「俺、いいとこ取りしてたんだな……」
妻に支えられていたことに、ようやく気付いたのでした。
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