妊娠中はいろいろな面で食事に気を付けなければならなくなりますが、万が一、トキソプラズマへ感染する疑いのあるものを食べてしまったときは、どうすればいいのでしょうか。
Q:妊娠中にレアステーキを食べてしまいました。トキソプラズマへ感染する確率はどのくらいでしょうか
現在、14週と3日です。
先日、ホームパーティーへ行き、レアステーキが出てきたので食べました。
あとで妊娠中は食べない方がいいと知り後悔してます。
トキソプラズマ検査は任意なのでしていません。
お腹の赤ちゃんに何かあったらと思うと申し訳なくて、毎日不安です。
トキソプラズマに感染する確率はどのくらいでしょうか?
これからでも検査をした方がよいでしょうか。
A:残念ながらレアステーキを食べてどのくらいの方が発症するかの論文はありません
トキソプラズマは人畜共通の寄生虫です。妊娠中に感染を起こすと先天性トキソプラズマ症という主に水頭症を主とした病態の病気を児が発症し年間約数例発症します。残念ながらレアステーキを食べてどのくらいの方が発症するかの論文はありません。
かかりつけの産婦人科でトキソプラズマIgMとIgGを測り、2週間後も測定してもらうペア血清法が一般的ですが進んだ検査を希望のようでしたらトキソプラズマIgGavidity(抗体結合力)を測定してもらうといいと思います。しかし両方とも自費検査となり金額は各医院でまちまちです。さらにトキソプラズマIgGavidityは測定できる場所が限られているのでかかりつけで相談をされることが1番だと思います。
今後、感染症に対して5つのことを気を付けるといいと思います。
①家族にワクチンを行い予防する ②手をよく洗う ③体液に注意(口移しなど) ④よく加熱したもの食べる ⑤人ごみは避ける
今回は④が該当しますが今後も気を付けるといいでしょう。(回答/太田篤之先生)