粗相をしたら突っ立っていよう
1つ目のルールは、「粗相をした人は片付けをしてはいけない」というもの。そのルールができたのは、私が3時間かけてプルプルに仕上げた豚の角煮を鍋ごとひっくり返した時です。私は0か100かの白黒思考に陥りがちで、粗相をする度に自分をひどく責めていました。
そのときも、油でギトギトになりながら床掃除をしてくれる夫もそこそこに、私は散らばる角煮の真ん中で棒立ちになり泣きだす始末。そのとき夫が言った「やっちゃったほうはさ、絶望だけしてようよ」。この素敵なひと言によって、このやさしいルールが誕生しました。
以来、どちらかが「やっちゃった」ときは、そうでないほうが後始末をすることで、落胆を最小限に抑えるようにしています。
休日は家事をしてはいけない
夫は凝り性で、1つのことを突き詰める性格。よって家事にものすごく時間がかかるのです。たとえば、洗濯ひとつをとっても、シャツのシワをきっちりきっちり伸ばしてからでないと干せないのです。でも、せっかくの休日が、シャツのシワを伸ばしている間に終わってしまってはもったいない……。ということででき上がったルールが「休日は家事をしてはいけない」というものです。
互いに不定期の仕事だから成り立つルールですが、仕事をしてきた側が、その日は「仕事人」として家事も担当し、休日の側はただ休日を享受する。両方休みの日はなーんにもしません。
当初は夫のためを思って作ったルールでしたが、今となっては私のほうが恩恵にあずかっている気もします。
妻は「姫」たれ
そんな凝り性の夫、出会ったころからよく料理を作ってくれました。「一生、僕のオムレツを食べてください」がプロポーズの言葉だったくらいです。これには義父が大きく関係していて、夫の家では家事を担当するのは父親の役割だったのだそう。義父は「奥さんはお姫様だから、笑ってくださればそれでいい」と言います。
そんな、昭和の男とは思えない義父の元で育った夫は、自然と台所に立つようになったそうです。おいしい料理を食べさせてくれて、ドライヤーで髪を乾かしてくれて、徒歩5分の道を駅まで迎えに来てくれる――。そんなやさしい夫のもとで、私は姫としての自覚が芽生えてしまいそうです。
夫が私をでろでろに甘やかすように、私も夫を心底甘やかしています。人生いかなることがあろうとも、夫婦は安全地帯でありたい。感謝の気持ちを大切に、今日も甘やかし、甘やかされて笑っていようと思います。
原案・文/つちやです
作画/今井美保
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