みごと2021年の「名づけエピソード大賞」に輝いたエピソードを、ベビーカレンダーで人気マンガ家・こちょれーとさんがマンガ化!
応募いただいたエピソードと共にご覧ください。
※震災についての描写が含まれております。
パパとママの出会いは被災地支援
私と夫の出会いは、東日本大震災の被災地支援の仕事場でした。
県外から来た者同士、はじめは仕事の話や新しい環境でお互い頑張ろうと同志のような気持ちで接するうちに、仲よくなり付き合うことになりました。
仕事は2年目になり、半同棲生活のなかで妊娠が発覚し、入籍することに。
コロナ禍で式や披露宴はできず、新婚旅行も行っていませんが、日に日に大きくなるおなかに楽しさがいっぱいでした。おなかの息子も、妊婦健診の度にお股を大きく広げてくれて「男の子だよ!」のアピールがすごかったです。
名前は生まれてから決めればいいやと思っている私に対し、ネットや名づけサイトであれこれ検索する夫。夫があれは?これは?と案を出してきても、どれもしっくりこない私。妊娠後期にはついに夫から「考えてよ!」と言われてしまいました。
しかし実は、私にはずっと前から考えていた名前がありました。
地域の人の温かさに触れて…
10年前にたくさんの人が命を落とした震災。私の息子は、たくさんの人の人生や考え方が大きく変えられ、影響を受けた被災地で夫と出会い、授かった新しい命でした。
本来なら辞めなければいけない支援の仕事も、周りのご好意もあって産休直前まで働かせてもらい、勤務最終日にはたくさんのお礼をしてもらいました。
職場には、震災で悲しく辛い思いをした人がたくさんいるなか、「この場所があなたにとって、出会いとご縁に繋がったならとてもうれしい」とまで言ってもらいました。なので私は、甚大な津波被害を受けた海沿いの街で、大きな意味の持つ「みなと」とつけたかったんです。
漢字は、その街に実際にある地区名から「湊」と、大きな被害を受けても温かく迎えてくれて人を思いやれるその地域の皆さんのようになってほしいと願いを込めて「仁」を使うことにしました。
震災からちょうど10年目の3月、無事に生まれてくれた湊仁。
たくさんの人が周りに集まる、優しい子になりますように。
寄稿/うさみぃママさん
イラスト/こちょれーと
2021年の「名づけエピソード大賞」を受賞したのは、うさみぃママさんからのエピソードです。
被災地支援で出会ったパパとママ。被害を受けながらも温かく受け入れてくれた被災地の方々の思いに触れ、震災からちょうど10年である2021年の3月に生まれた息子さんには、地域への思いを込めた「湊仁」という名前を。人と人との繋がりを感じる温かなエピソードに、編集部一同グッとさせられました。
さまざまな名づけエピソードを知っていただくことで、一生に何度もない大切なわが子の命名の参考にしていただければ幸いです。ベビーカレンダーの「赤ちゃんの名づけエピソード」が、みなさんのお子さんを笑顔にするきっかけとなりますように。
【 赤ちゃんの名づけエピソード大賞とは 】
日本では毎年80万人を超える赤ちゃんが誕生しており、赤ちゃんの数だけ名づけエピソードがあります。産まれる前から名前を決めていた家族、産まれてから決めた家族、何度も考え直した家族……名前の決め方はそれぞれですが、毎年赤ちゃんの名づけには傾向があります。
さまざまな名づけエピソードを知っていただくことで、一生に何度もない大切なわが子の命名の参考にしていただければ幸いです。ベビーカレンダーの「赤ちゃんの名づけエピソード」が、みなさんのお子さんを笑顔にするきっかけとなりますように。