親になると、子供がらみの新しいお付き合いが増えますよね。「ママ友がいて毎日楽しい」という人もいれば、「ママ友付き合いは面倒」という人もいるけれど、ママ友の世界ってどんな感じなのでしょう?
ママ友付き合いを描いた本3冊をご紹介します。
ママの世界にも“カースト”がある!?
『ハピネス』(桐野夏生著/光文社)
雑誌『VERY』で連載されていた小説です。
東京都内のタワーマンションに引っ越してきた主人公は、おしゃれなママグループに入ります。一見仲がよさそうなママたちですが、実は住んでいる階数や夫の職業などで“身分”が決まり、グループ内でも勝ち組・負け組があったのです。主人公は賃貸暮らしで“身分”は低いものの、うまく立ち回ってリーダーママに気に入られようとするのですが、実はみんなに隠している秘密があって……。
という、いわゆる「ママカースト」を描いています。ママ友との距離のとりかたって難しいですよね。同じマンションで暮らすもの同士だとなおさら。ママ友を作るのは子供のためなのか自分のためなのか……ママ友付き合いについて改めて考えさせられました。
ある日突然、ママ友に無視されて……
『ママ友がこわい』(野原宏子著/メディアファクトリー)
テーマは幼稚園のママ友付き合い。年中の娘を持つ主人公はある日突然、仲良しだったママ友から無視され、幼稚園で孤立してまします。あんなに仲良しだったのになぜ?と悩みますが、実は、無視をしたママ友にも理由が……。
「女の集団っていくつになっても難しい」というのが正直な感想。なんの悪気もないささいな言動がトラブルのもとになって、人間関係を壊したりするのです。これからママ友グループに飛び込む人は、参考になるかもしれません。
PTAをめぐる働くママ×専業主婦のバトル
『七人の敵がいる』(加納朋子著/集英社)
キャリアウーマンの主人公ママは、息子が通う小学校の役員決めで、「PTAは専業主婦の仕事」と発言。クラスのママ全員を敵に回すのに始まり、学童保育、子供会、サッカーの少年団などで次々とトラブルを起こし、専業主婦のママたちと対決していく物語。
実際、仕事をしながらPTAとどう関わっていくかは難しい問題で、いろいろと考えさせられました。小学生の親ってこんなに大変だったの!?と驚くこともたびたびでしたが、子供の入学を控えるママにとっては心の準備にもなると思います。
いかがでしたか? どの作品もママの間ではありがち悩みを描いています。あくまでも「小説」「漫画」の世界ではありますが、これから始まる幼稚園・小学校のママ友付き合いで、参考になることもあるかもしれませんね。(TEXT:妹尾香雪)