こんにちは! 保育士の中田馨です。冬の寒さが本格的になってきましたね。寒くてなかなか外に出にくい季節。おうちで過ごすことも多くなるのではないでしょうか? そんなときにこそ、絵本の時間をたっぷりとってみましょう。今回は、私が大好きな冬の定番絵本を紹介します。
『まどから おくりもの』 作/五味太郎
もうすぐクリスマス。クリスマスにちなんだしかけ絵本を紹介します。表紙を開けると、ヘリコプターに乗った赤い帽子のおヒゲのおじいさん。「あれは たぶん サンタクロースさん」「きょうは どうやら クリスマス あれは きっと おくりもの」とお話が始まります。
サンタクロースさんは、みんなのおうちにプレゼントを届けます。窓からのぞいて「ここは ねずみさんの おうち」「ここは ねこさんの おうち」と、それぞれに合ったプレゼントをどんどん置いていくのですが、実は窓から見えているねずみさんもねこさんもしまうまさんもみんなみんな、ねずみさんでもねこさんでもしまうまさんでもないのです!
さてさてどうなったのやら……。結末は、是非とも絵本で確認してください。窓から見える動物さんが誰なのか? 親子であてっこをしても楽しいです。
『クリスマスのおばけ』 作/せなけいこ
続いてもクリスマスの絵本です。私の大好きなせなけいこさんのおばけが出てくる絵本です。「クリスマスの ひは うれしいなー。ようちえんでは おゆうぎかいよ。プレゼントだっていただけます」ごちそうだっていただけるクリスマスだけれど、おばけの子どもはどうなんだろう?という女の子の疑問からお話がスタートです。
せなけいこさんのおばけの出てくる絵本は、おばけがなんとも気の毒に感じてしまうことが多いのですが、この絵本はなんだかほっこり幸せな気分になります。おばけが出てくるので子どもたちもドキドキ顔でページを開きます。おばけが窓の外から顔を半分のぞかせているシーンでは、これから始まるお話への期待のまなざしを向けてくれる子がとっても多いんですよ。
『おふろでちゃぷちゃぷ』 文/松谷みよ子 絵/いわさきちひろ
冬だからこそ読みたい、温かくて気持ちがよくなるテーマの絵本です。「あひるちゃん どこいくの いいとこ いいとこ」あひるちゃんがタオル持って、せっけん持ってたどり着いたのが、そうお風呂。
あひるちゃんが湯船に入ってボクをさそうと、ボクは自分でセーター脱いで、ズボン脱いでお風呂に入ります。いわさきちひろさんの優しいタッチの絵と、言葉の繰り返しがとても心地よいです。この絵本を見ると、温かいお風呂に入りたくなります。お風呂に入るときには、ボクが自分でセーター脱いで、ズボン脱いでいるときのセリフをまねてみるのもきっと楽しいでしょう。
『14ひきのもちつき』 作/いわむらかずお
おとうさん、おかあさん、おじいさん、おばあさん、そしてきょうだい10ぴき。ねずみの家族の14ひきシリーズの中の1冊です。このシリーズの見どころは、なんといっても絵の温かさ。特に私が好きなのは食べ物のシーンです。食いしん坊だからそう思うのかもしれませんが、本当に香りが漂ってきそうなくらいおいしそう。
物語は朝。今日はもちつきの日です。おじさんは火をおこし、おばあさんは米の水を切り、兄弟たちも手伝いをしています。みんなでもちをついてお正月用に。最後のおもちはお昼ごはんにいただきます。食べ方は、あんころもち、きなこもち、くるみもち。聞いただけでおなかがグルグル鳴りそう! つきたてのおもちは最高においしいですもんね。大家族のほっこりとした心豊かな年末風景を楽しんでみてください。
クリスマスにお正月とイベントの多い冬には、定番絵本がたくさんあります。当日まで楽しみにしているこどもたちと一緒に読むのも、イベントが終わったあとに思い出と一緒に楽しむのもいいですね。温かい部屋の中で冬の絵本を読んで、からだもこころも温めてください。