初対面の夫の印象
夫と初めて出会ったのは大学1年生のとき。みんながみんな、新しい出会いに浮かれまくり、未来の彼や彼女を求めてガツガツしているなか、夫はいつも男友だちや男の先輩とばかり一緒にいました。こちらが話しかけても返ってくるのは二言、三言。会話を続ける気のなさそうな雰囲気に、女子には興味がないことを悟ったのを覚えています。
そんな彼だったので、大学時代は両手で数えるほどしか会話をしなかったのですが、卒業後、ひょんなことから連絡を取り始め、数カ月後には付き合うことに。
付き合い初めの彼は相変わらずぶっきらぼうで、「私のこと本当に好きなの?」と心配になったのですが、日を重ねるごとに、初対面のころの彼の印象は薄くなっていきました。そして徐々に、本来の彼の姿が露わになっていったのです。
まさかの「かわいい彼」の誕生
付き合って半年ほど経ったとき、初対面のころの彼は完全にどこかへ消えました。代わりに誕生したのが「かわいい彼」。よく喋るし、食べたものや見たものを写真で送ってくるし、一緒に何かをしたがるしで、どんな行動もかわいく変化したのです。
ちなみに、私に芽生えたこの「かわいい」という感情。子どもとか動物とか、おじいちゃん、おばあちゃんにしか芽生えなかった、愛しさに似た感情なのですが、人生で初めて、彼氏にもその感情が芽生えました。
彼のかわいさはどんどん加速。鼻歌は私の名前を使った替え歌がお決まりだし、お風呂あがりの裸の姿を見られると「ひゃー!」といってタオルで隠すし……。アホだなあと思いつつも、私はそんな彼がかわいくて愛おしくて仕方なくったのです。
結婚した今でも健在
夫のかわいさは結婚した今でも続いています。相変わらずよく喋るし、一緒に何かをしたがるし、替え歌を歌うし、裸を隠す。最近では、私のためにパーティーを開くこともその中に加わりました。
「お仕事がんばったねパーティー」と称されたそのパーティーは、私が会議を頑張った日や、連日の作業を終えた日、休みの前の日などに開催されます。家でホットプレートを使った料理を作ってくれることもあれば、レストランでごちそうしてくれることもあります。私はこのお誘いがくるたびに、ますます夫がかわいく、そして愛おしく感じています。
本当を言えば、無口なころの彼も魅力的でした。今でもたまに、あのころの彼はどこへ行ったのかと思うことがあります。でも、今の私は「かわいい夫」に毎日生かされています。夫の行動のおかげで、何気ない日々に彩りが増し、嫌なことでも笑って吹き飛ばせるようになりました。
これからも、私だけが知るかわいい夫を大切にして、笑顔で楽しく暮らしていきたいと心から思っています。
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著者/ずんこ
イラスト/おんたま