流産の手術から1カ月後に長男ハルくんの誕生日を迎え、子育てに追われる日々で悲しみに浸る暇もありませんでした。
ただ、りほさんは2人目が欲しいものの妊娠することが怖くなっていました。
また流産してしまったら?
もう1度同じことが起きたら、今度こそ立ち直れない……
それでも……お兄ちゃんになったハルを見てみたい、
4人家族になる未来を想像するりほさんは……
「きみがママにくれたもの。2度の流産の話」最終話
2度目の流産から1年近く経ったころ、長男ハルくんが幼稚園へ入園。
入園式へ向かおうとするなか、
「ママ、今日気持ち悪いのは大丈夫?」
ハルくんがりほさんの体調を気遣いました。
りほさんは、お腹に小さな命を宿すことができました。
りほさんがパパに「赤ちゃんの名前なんだけど、“結”って字を使いたいの」と、お腹の子どもの名前に使う字を提案。
「いい字だねー。でもどうして?」パパが尋ねると……
「4人家族になるって夢を、もう一度繋げてくれたのがこの子だから」
そう答えるりほさん。
名前を呼ぶたびに、“生まれてきてくれてありがとう”が伝わるように
子育ては楽しいことばかりじゃない
寝不足になることも、子どもに優しくできないこともある
でも、そんな苦労や悩みも全部
子どもがいる世界だからこそ、生まれる時間
この手で抱きしめられる距離に元気で笑ってくれるなら
それだけで十分
そのことを忘れてはいけない
そう思わせてくれたのは、空の上にいる
2人の大切な子どもたち
「ありがとう、今日もママは幸せだよ」
空にいる子どもたちに感謝と想いを伝えながら、家族で手を取り合って前に歩んでいくりほさんなのでした。
監修/助産師REIKO
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