産後痔になった人はどのくらい?
ベビーカレンダーでは出産後の痔に関するアンケートをおこないました。その結果、「痔になった」と回答した人は742人中267人(37%)、「ならなかった」と回答した人は390人(54%)、「よくわからない」と回答した人が67人(9%)いらっしゃいました。
産後に痔になる理由
妊娠中は大きくなった子宮によって静脈が圧迫され、肛門の周りの静脈がうっ血しやすくなること、妊娠中に増加する黄体ホルモンが腸の動きを抑制することなどの理由から痔になりやすくなります。
妊娠中痔にならなかった方も、お産のときにいきんだり、会陰切開の傷が気になって排便のときいきめない、赤ちゃんのお世話で排便のタイミングを逃してしまうことで便秘になり、排便時に強くいきむことで、痔核(いぼ痔)や裂肛(切れ痔)になってしまうことがあります。
産後の痔、みんなはどうしてた? どうすればいい?
薬
アンケートで産後痔になったと回答した方に対処法を聞いたところ、1番多かった回答は「薬を使用した」でした。使用された薬は、産院で処方された軟膏、市販の痔の薬、便秘薬の順となりました。
何もせず
次に多かったのは「何もしなかった」という回答でした。しかし、症状がなかったのでそのままにしていたという方、自然に治ったという方がいた一方で、病院に行くのが恥ずかしかったので我慢したという方もいらっしゃいました。症状がある場合は、我慢せず受診することをおすすめします。
水分摂取・食物繊維を多くとる
便秘の解消・予防のために水分や食物繊維を多くとったという回答がありました。産後は赤ちゃんのお世話優先で自分の食事が疎かになりがちです。食物繊維をとるだけでなく、バランスよくしっかり食事を取ることも大切です。特に母乳育児をしているママはこまめな水分摂取を意識するようにしましょう。
温める・体を冷やさない
冷えは筋肉の緊張を強めます。血行が悪いと痔の治りも悪くなってしまいます。また、同じ姿勢で居続けることで肛門のうっ血をきたすことも。軽いストレッチをおこなったり、1カ月健診以降は入浴が可能になりますので、湯船に浸かって体を温めたりして血行を促しましょう。
自分で戻す
痔核(いぼ痔)になった方のなかには「自分で戻した」という方も。軽度であれば、指で押し戻すことが可能です。しかし、出血や痛みがある場合は無理に戻すのはNGです。
円座(ドーナツクッション)を使用
会陰切開の傷の痛みを緩和するために円座を使用したという方もいらっしゃるかと思います。円座は痔の痛みの緩和だけでなく肛門の圧迫を避けるためにも役立ちます。
清潔にする
ウォシュレットで洗浄して、清潔にするよう心がけている方もいらっしゃいました。肛門の周りが汚れていると細菌が繁殖して、かゆみや炎症を起こすおそれがあります。そのためにも肛門周囲の清潔を保つことは重要です。
妊娠や出産を機にできた痔は自然に治ることもあります。しかし、赤ちゃんのお世話で精一杯になり自分のことを後回しにすることが多くなると、症状が悪化することも。お尻の悩み事なので相談しにくい……という方もいらっしゃるかもしれませんが、症状を我慢しながら赤ちゃんのお世話をするのはつらいものです。食事に気をつける、決まった時間にトイレに行く、体を冷やさないなど生活のなかでおこなえることをおこないつつ、かかりつけの産院や肛門科の医師に相談し、対処していきましょう。
※調査概要
調査対象:株式会社ベビーカレンダーが企画・運営している「ファーストプレゼント」「おぎゃー写真館」のサービスを利用された方
調査期間:2021年10月28日~2021年11月10日
調査件数:724件