付き合って2年で遠距離恋愛がスタート
彼と出会ったのは大学のサークルでした。同期として一緒に楽しい学生時代を過ごし、社会人になって2年目で彼は東京へ転勤。私だけが地元に残ることに。初めての遠距離恋愛でしたが、お互いに頑張ろうねと励まし合い、月に1度は会うというルールを決めて2年間を過ごしました。会う頻度は少なかったですが、会える1回1回を大切に、よりお互いを思ようになった遠距離期間でした。
海外転勤を期にプロポーズ
遠距離恋愛を始めて2年が経ったころ、彼に新たな辞令がでて、なんと海外転勤が決まったのです。そして、その報告と合わせ、彼からは「一緒についてきてほしい」と念願のプロポーズをしてもらいました。
しかし、彼の言葉に私は心から喜ぶことができませんでした。なぜなら、時々2人で旅行へ行ったときに長く共に過ごしていたことはあれど、遠距離の間は月に1回しか会っていなかったこと、一緒に海外へ行くならば家族とも友だちとも離れなければいけないこと……。本当に彼と海外で生活できるのか、不安のほうが強く、彼の前でつい泣いてしまいました。彼はそんな私を見て焦った様子でしたが、やさしく抱きしめながら泣き止むのを待ってくれました。
そのとき、とても安心したのを覚えています。そして、私がこれからの生活への不安を伝えると、「気持ちを話してくれてありがとう、君が安心できるように僕にできることを精一杯頑張るから一緒にきてほしい」と話してくれました。その彼の言葉に、「そうだった、この人は真摯に私に向き合ってくれる人だった。この人と一緒に生きていきたい」と思い、結婚を決意しました。
つらいときはあの言葉を思い出す
入籍、結婚式を済ませたあと、ついに海外へ引っ越し。初めての2人での生活が始まりました。慣れない2人暮らし、しかも初めての国での新生活。それは不安な毎日でした。寂しさからモヤモヤして気分が暗くなることも多くありましたが、そんなときに思い出すのはプロポーズのときの彼の言葉でした。
「私が安心できるために頑張ってくれる」って言ってたな……。
この言葉を胸に、私は何か不安に思ったことがあれば彼に伝えるようになりました。ひとりでいると寂しい、言葉が通じなくて不安、この国でのやり方がわからない。彼は仕事で忙しいなかでもひとつひとつしっかりと話を聞いてくれたうえで、それらの不安を解消する提案をいくつも挙げてくれました。
おかげで帰国するころには3つの日本人サークルでの友人が多数でき、大学講座で英語を習い、さまざまな観光スポットを制覇するくらい、その土地での暮らしを楽しめるようになっていました。
帰国してからも彼は変わらず、私が不安なことにはしっかり耳を傾けくれ、一緒に解決案を探してくれます。この人が夫でよかったと、心から思います。
遠距離だったこと、海外で新生活が始まること。結婚において不安なことはいくつもありましたが、この人とならどこでも生きていける、頑張れると思えました。彼とならきっとどんな生活でも笑って過ごせるんじゃないかと思います。
著者/上野万里
イラスト/sawawa
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