謎の腹痛に悩まされた移動時間!
あの日は真夏日で、夏休みの旅行にぴったりのとても良い天気の日でした。父の運転する車に乗って母と妹と4人での旅行。しかし、高速道路に乗ってから、おなかに急な激痛が走り始めました。
私は父に頼んで、何度もパーキングエリアに寄ってもらったのですが、そのたびにあるのは激痛のみで、お手洗いに行っても何も変わらないのです。そのうち冷や汗が出てきて、どんどん顔色も悪くなってきました。
朝食はいつも通りだったし、家族全員が同じ物を食べているので、私だけ食あたりなんてことはないはずなのに……。しかしその後も激痛は続き、私は もう返事をするのもつらくて、心配性の母の問いかけに適当に返事をしていたら、母の機嫌が悪くなってきました。
激痛はまだ続き、とりあえずホテルへ
家族旅行初日は、荷物をホテルに預けて近くの観光地へ歩いて行こうという計画していました。しかし、私の腹痛は治らないままホテルに着き、父がチェックインをしている間にお手洗いへ。「どうせお手洗いに行っても、また何も変わらないだろう」と思いなが個室に入りました。
しかし下着を見ると……なんと赤茶色のような物が付いていたのです。
私は驚いてしばらく下着を見つめていました。何が起きたのかまったくわからず、そのまま個室でぼーっとしていたのです。するとドアの向こうから母の声が聞こえてきました。
「どうしたの?」と言う母の声は、呆れているような怒っているような声に聞こえました。その声を聞いて、せっかくの旅行を台無しにしていると思いながらも、私は何も答えられずお手洗いの個室で震えていました。私は、母が怒っているように感じて個室を出るのがとても怖かったのです。
勇気を出して母に事実を伝えると…!
これ以上待たせるともっと怒られるし、この下着に付いている汚れを伝えても怒られる……。どう切り抜けるか考えていると、母が個室をノックしてきました。不安で仕方がなかったですが、もう言うしかないと思い、ドアをあけて開口一番、母に謝りました。
「あのね、お漏らしじゃないの……変なのが付いちゃって……」と私が言うと母は「ちょっと見せて」と言ってきました。とうとう怒られると思いながら、一緒に個室に入って下着を見せました。恐る恐る母の顔を見ると、なんと母が泣いていたのです!
私は母を泣かせるほど悪いことをしたのだと思いました。でも母に「おめでとう」と言われたのです。そして母は泣きながら「本当におめでとう。ちょっと待っててね」と個室を出て、しばらくしてコンビニのレジ袋を持って戻ってきました。
見ると、生理用ナプキンと下着が入っていて、母にこの状態が初潮であることと生理用ナプキンの使い方を教えてもらいました。そのあと「初めてだから怖かったよね」とやさしく言って抱きしめてくれました。嘘を付かずに正直に母に言って本当によかったと思いました。そして、いつの間にか腹痛が治まっていました。
生理の思い出はいくつかありますが、私にとって初潮は本当に怖い思い出でした。保健の授業で習った気もしますが、実際に初めて見たときはすごく不安になりました。でもあのとき、母は泣きながら「おめでとう」と言ってくれて、私は怖かったのが安心に変わったのを覚えています。もしいつか私にも娘ができて、初潮がきたら「おめでとう」と抱きしめたいです。
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監修/助産師 REIKO
著者/さくら