思わず「クーポンポイント男」と命名した!
彼は、買い物をするときに定価で買うことを非常に嫌がる人です。一緒にスーパーへ行くと、割引シールのついた商品をくまなくチェックして、定価が高いものを安く買えたことに非常に喜びを感じていました。
一方の私は、安く買うことにはあまり労力を注がないタイプです。少し高いと思っても、気に入ったものがあれば値段は気にしません。自分のほしいものが手に入ったことに、うれしさを感じていました。
そのため、結婚前には彼の姿勢がケチに見えて嫌気がさすことがありました。たとえば、記念日に彼が素敵なお店に食事に連れて行ってくれ、私は優雅な気分で食事をしていたのですが、食事の最中に彼が「このお店はお得なサイトから事前予約したから、すごく安かったんだよ!」と自慢げに話し始めました。私は「こんなときにわざわざ言わなくていいのに」と彼に幻滅。
ポイントカードを作ったり、何から何までクーポンがあるかを探すので、私は彼のことを「クーポンポイント男」と命名することにしました。
予算オーバーだった結婚式の費用も…
独身時代は彼のケチな姿にうんざりしていましたが、結婚したあとに、彼のお得を追い求める姿勢を見直す出来事がありました。それは、結婚式を挙げることが決まり、2人で式場見学へ行ったときのこと。
ひととおり見学したあとに結婚式の費用を聞いて、あまりの高さに私たちはびっくりしてしまいました。とても気に入った式場だったこともあり妥協したくなかったのですが、予算オーバーだったため諦めようとしたとき……彼が「費用交渉をするから、君の気に入った式場で結婚式を挙げよう!」と力強く言ってくれたのです。
ビデオ撮影を彼の友人にお願いしたり、自分たちでできるものは自分たちでやることにしたりであの手この手で費用を削る交渉してくれ、当初の予算内で結婚式を挙げることができました。
彼の値切り交渉は結婚式場だけにとどまらず、新婚生活に必要な家電を買いに行ったときもその力を発揮。店員さんと交渉を重ねて、お得に家電をそろえることができたのです。
お得観念は、夫だけにとどまらず
そんな彼のお得を追い求める姿勢は、彼が幼いころから家庭で培われたものでした。
結婚して彼の家族と交流するようになり気が付きましたが、義家族も彼と同じように割引品を買うことをゲーム感覚で楽しんでいて、どれだけお得に買えるかを追い求めていたのです。
そして、彼や彼の家族は、節約してできたお金で食事に連れて行ってくれたり、プレゼント用意をしてくれたりと、ただケチなのではないことがわかりました。
そのため結婚後は、彼のことを「クーポンポイント男」と呼ぶこともなくなりました。
結婚前は、いつも割引券を出す姿を見て、カッコ悪いと思うこともありましたが、結婚して2人の財布が一緒になると、私も家計のことを考えて節約するようになりました。今では私もいいものを安く買うことが楽しいと思うように。
さらに義母ともお得情報を共有するようになり、お互いにおすすめ品を教え合ったりと、気がつけば私もすっかり夫のお得大好き一家の仲間入りをしたようです。
著者/川崎今日子
イラスト/sawawa
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