しかし、突然のつわりで倒れてしまい、想定外のタイミングだったものの店長に伝えることができた。
「いまは自分の体調を最優先してね」という店長のやさしい言葉に安堵したのも束の間、この会話を仕事仲間に聞かれていて……?!
「僕と帰ってこない妻」第168話
「ねぇ、私も聞いちゃったんだけど、倉田さんも妊娠してたらしいよ」
「自分が責められるのが嫌だったからってことね~」
「昇格試験控えてんのに、何考えてんだろ? あ、何も考えてないのか!」
同僚が妊娠したことを喜ぶどころか、非難し、悪口を続ける仕事仲間たち。
「無計画すぎでしょ~!」
ずっと待ち望んでいた赤ちゃん。
このタイミングでの妊娠をあざ笑われ、黙っていることなんてできなかった。
「あの! 妊娠するのって、そんなに言われなきゃいけないことなんですか?」
「私はいま妊娠したことに後悔はありません!」
面と向かって自分の気持ちを伝えた妻。陰口を言われながらの仕事に、ストレスを抱えてゆく……。