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レッジョ・エミリア・アプローチってなんだ? 【その2】

国内外問わず、世界各地のこどもに関する施設を目でみて体験している”こどもをめぐるフィールドワーカー”佐藤有美さん。彼女が第二の旅として選んだ街は、イタリアのレッジョ・エミリア。世界各国から訪問者が訪れるという幼児教育機関「レッジョ・チルドレン」ってどんなところなのでしょう

 

(写真)レッジョ・チルドレンの本拠地、ローリスマラグッツィ国際センター。1階にはカフェ、展示もいろいろ。市民にも開かれた場所。

 

レッジョ・エミリアってどんな町?

レッジョ・エミリア市はミラノとボローニャの間に位置する、人口約17万人の町。ここ25年間で人口は4万人増、移民も多く受け入れています。日本で人口約17万人前後の町というと、台東区、鎌倉市、釧路市、都城市などの規模感です。幼児教育研究機関「レッジョ・チルドレン」には、世界130か国から年間約3000人もの訪問者が訪れています。

 

「わたしがやらなくて誰がやるんじゃい!」の精神

(写真)チーズ「パルミジャーノ・レッジャーノ」の「レッジャーノ」とはレッジョのこと。周辺にはチーズ工場も多く、ローリスマラグッツィ国際センターもチーズ工場をリノベーションして造られた建物!

 

レッジョ・エミリア・アプローチの起こりは第二次世界大戦後。戦争でめちゃくちゃになった町を目の前に、女性たちが中心となり、自分たちの手で学校をつくったことからはじまります。女性の参政権が認められ、フェミニズム運動も盛んになり、そのムーブメントの盛り上がりの中で育まれた実践法。「女性」であり「母」である自分たちこそが、こどもの学びの場をつくることができる!そのパッションと大きな夢がそのまま実ったのがこの町の教育なのだと、現場の教育者の育成にあたる方々はアツく語ってくれました。

 

時を経ても変わらず引き継がれる、そのパッション! どこへ行っても、その「わたしがやらなくて誰がやるんじゃい!」という当事者意識と情熱に、たくさんの勇気をもらいました。 次回はいよいよ「町ぐるみ」の真髄に迫ります!

 

 

レッジョ・エミリア・アプローチってなんだ? 【その1】>

 


「こども」をめぐり国内外を “隙あらば旅” するフィールドワーカー。一児の母。2012年の出産を機に「こども」の世界にシフト。レッジョ・エミリアやポートランド、ベルリンの教育機関や施設・公園・プロジェクト等を体験視察。かれこれ約15年、チンドン屋としても活動。こどもとともに町をにぎやかすパレード型ワークショップもおこなう。

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