育児に追われる毎日
第1子となる息子が生まれ、待ち構えていたのは過酷なワンオペ育児でした。夫は朝早く出勤し、帰ってくるのは0時過ぎなんてこともざら。さらに両親は離れた場所に住んでいて頼れなかったため、日中は私ひとりで息子のお世話をしていました。
そして、息子は1歳半に断乳するまであまり寝ない子で、夜中に何度も起こされていたこともあり、私は常に寝不足状態。そのころふと鏡を見ては「そういえば最後に髪の毛切ったのっていつだっけ……」と思うぐらい、自分の外見に関してほとんど後回しでした。
美容院へ行ける夫がうらやましい
そんな私をよそに、夫は月イチのペースで休日に「ちょっと髪切ってくるね」と言ってカット料金が少しお高めな美容院へ。家計を任されている私は、「ちょっと美容院代高くない? というか夫は好きに髪切りに行けていいなぁ……」とうらやましく思っていました。
しかし、このときの私は髪を切りに行く時間があるなら、まず寝ていたいという気持ちのほうが大きかったので、特に夫に対して何も言わず……。その後も夫が美容院へ行くたびに、今は我慢だと自分に言い聞かせていました。
正直に打ち明けると…
断乳が終わり、私も睡眠時間が少し取れるようになったころ。夫がまた「髪切ってくるね〜」と出かけようとしたため、またか!と我慢の限界が。私は夫に「今まで言わなかったけれど、私も髪切りたい! あと美容院代がバカにならないから少し控えるか、そうでなければ私にカットさせてほしい」と正直に打ち明けました。
すると夫は「全然気付けなくてごめん。これからは息子を見る時間を増やすから、ゆっくり髪を切っておいで」と言ってもらえました。それからようやくひとりでのんびりと美容院へ行けるようになったのです。
息子が5歳になった今では、夫も私も好きなときに美容院へ行けるようになり、さらにはたまに私が夫の髪の毛を切ったりもしています。あのとき我慢せず正直な気持ちを言ったことで経済的負担も少し減り、お互いわかり合えたので、言いたいことはちゃんと言葉で伝えないといけないなと思った出来事でした。
著者:竹の内 由紀/5歳の幼稚園男児のママ。乳児期に産後うつになり、治療をおこなう。現在は趣味のイラストを活かした仕事をしている。
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています