クックパッドベビーをご覧のみなさん、こんにちは!助産師のREIKOです。
10月に入って、涼しくなったかと思えば、気温30℃を超える地域もあったりと、なかなか体調管理も難しいかと思います。そんな中、くしゃみや鼻水が止まらない・・・なんて方はいらっしゃいませんか?もしかしたら風邪?症状がよくならない、長引いているような時は花粉症かもしれません。
花粉症といえば春のイメージですが、秋の花粉症もあるんです。そこで今回は秋の花粉症についてお話しします。
秋の花粉症って?
ブタクサ
春の花粉症といえば、「スギ花粉」ですよね。秋の花粉症の原因となるのは、「ブタクサ」「ヨモギ」「カナムグラ」が代表的です。これらの植物は、公園や河原、空き地などに多く見られます。
秋の花粉症の原因となる植物の花粉は、スギなどの花粉よりも粒子が細かいため、気管に入って喘息のような症状を起こすこともあります。
透明でさらさらとした鼻水が出る、1日中くしゃみが出ていることがある、目や鼻がかゆい、症状が1週間以上続いているなどの場合は、秋の花粉症である可能性があります。
ママや赤ちゃんへの影響は?
花粉症は妊娠中の合併症としても頻度が高いアレルギー疾患の1つといわれています。
妊娠中はホルモンの影響で、鼻の粘膜が敏感になっているため、妊娠前に比べて花粉症の症状が悪化するケースが多いようです。
くしゃみをすることで、お腹に力が入ってしまい、お腹が張ってしまったり、鼻の粘膜が弱くなって鼻血が出やすくなることもあります。また、気管支喘息のママは症状の悪化が喘息発作につながる恐れもあります。
ママの花粉症自体が直接赤ちゃんに影響を及ぼすことはありません。しかし、ママのお腹が張っていることで切迫早産につながったり、喘息発作を起こすことで赤ちゃんへ行く酸素が減ってしまい、苦しくなってしまう可能性もあります。
▶次ページ:花粉症の対策って?
花粉症の対策
妊娠中や授乳中は、大丈夫といわれていても、お薬を飲むことを躊躇してしまう方も多いですよね。お薬はなるべく控えたいという場合、まずは体調管理に努めましょう。
自律神経のバランスが乱れるとアレルギーが出やすくなるといわれています。なるべく疲れやストレスをため込まないように、休める時には体を休めるようにしましょう。また、花粉症の予防に効果的な乳酸菌やポリフェノールを摂るのもおすすめです。
秋の花粉症の原因となる植物の花粉は、春に飛散する花粉と違って、飛散する範囲も量も少ないので、原因となる植物に近づかないというのも対策の1つです。しかし、お散歩やお買い物など外出する機会もあると思います。
そんな時は、マスクや帽子で花粉から身を守り、帰宅後は玄関で髪や洋服に付いた花粉を落とすようにしましょう。そのあと、手洗い・うがい、できれば洗顔もするとよいですよ。
それでもお薬が必要な場合は?
お薬に頼らずどうにかしたいけど、ちょっと厳しいかも・・・ということも多々あると思います。
妊娠中も授乳中も最初に処方されるのは、点眼薬や点鼻薬になります。そして症状に応じて内服薬も追加されていくというのが一般的です。
花粉症の治療に使われるお薬の例 ( )内に記載されているのが商品名です。
◆クロモグリクサン(インタール®):点眼薬にも点鼻薬にも使われます。効果は弱め。
◆ケトチフェン(ザジテン®)・レボカバスチン(リボスチン®):抗ヒスタミン薬のため、だるさや眠気が生じることがあります。点眼薬は目のかゆみがある場合、処方されることが多いです。
◆ベクロメタゾン(ナイスビー点鼻薬®)・フルチカゾン(フルナーゼ®):赤ちゃんへの影響が少ないとされているステロイド薬です。
◆クロルフェニラミン(ポララミン®):妊娠中のママに使用可能な内服薬です。
◆ロラタジン(クラリチン®)・フェキソフェナジン(アレグラ®):授乳中のママに使用可能な内服薬です。
花粉症に対する市販薬もたくさん販売されていますが、自己判断は厳禁です!! 必ずかかりつけ医に相談して、自分に合ったお薬を処方してもらいましょう。
暑い夏が終わり、ようやく過ごしやすくなるかなと思ったら、花粉症の症状が・・・という方もいらっしゃると思います。秋の花粉症は10月までといわれています。辛い症状を緩和しつつ、日々過ごしてくださいね。
(TEXT:助産師 REIKO)