高校生になっても生理がこない
高校時代、私は女子校に通っていました。所属していた新体操部は、練習が週6日というハードな部活。そのせいかどうかはわかりませんが、私は高校3年生になってしばらく経っても初潮がこなかったのです。
でも当時の私は、それを不安に思ってはいませんでした。高校1年生のころは同じように生理がきていない子もいましたし、以前、「生理がこない」と話していたマラソン選手をテレビで見たことがあったので、「アスリートはなかなか生理がこないもの」と、勝手に思い込んでいました。
ただ、周囲との差に気まずさを感じていました。生理だからとプールの授業を休む子たちがいる中、私だけ皆勤賞。「今日2日目だからつらいんだよね~」「わかる~!」っていう“生理あるある”話にもついていけず……。
気づけば高3。婦人科で相談すると…
まだ生理がきていないなんて友だちに言えないまま、気つけば高校3年生。このころになると初潮がきていない子は周りに1人もいません。部活を引退してもこないとなったら、さすがの私も不安になって母に相談。母と一緒に婦人科を受診することにしました。
医師の診察によると、私の体はホルモン量が不足していて子宮内膜が厚くならず、そのせいで生理がこないのだそう。そのため、私は生理を起こすためにピルを服用することになり、その後、無事に初潮を迎えることができました!
大人になっても生理不順が続き…
初潮がきてからは、ピルを飲まずに過ごしました。生理はきたりこなかったり、周期もバラついていましたが、医師に「初潮がきたばっかりだから生理不順なだけで、徐々にペースは整うよ」と聞いていたからです。
それなのに、整うどころか、生理不順はずっと続きました。28歳で結婚し、妊活を始めてからも生理周期は安定せず。基礎体温を測れば平坦なグラフで周期が読めません。婦人科で生理不順を相談しましたが、「仕事のストレスなどが原因でしょう」と言われるだけ……。
結婚して1年以上経ち、妊活もうまくいかないので、婦人科へ行って不妊検査をしたところ、多嚢胞性卵巣症候群であるとわかりました。エコーや血液検査をしてもらって、初めて病気だと判明したのです。どうやら、生理不順や不妊の原因は多嚢胞性卵巣症候群にあったのです。
その後、2年間のつらい不妊治療を経て、先日、ようやく待望の第一子を出産! 現在は授乳期間なので生理は止まっていますが、授乳期が終わったら第二子に向けて排卵誘発剤を飲む予定です。
高校生のころは「生理がこない=将来、子どもを産めないかもしれない」なんて危機感を持てるはずもなく、むしろ「新体操の練習に支障が出るから、こなくてラッキー!」と思っていたぐらいです。保健体育の授業でも、受精の仕組みや避妊についてばかりで、規則正しく生理がくることの大切さは教えてくれませんでした。
だけど、生理は赤ちゃんを産むために必要なもの。私はスポーツに力を入れるあまり、生理をおろそかにしてしまいましたが、もっと気にかけるべきでした。なかなか初潮がこなかったり、生理不順を自覚したときは、早く周りの大人に相談して婦人科を受診すべきだと思いました。
また、大人たちから、子どもたちに向けて、婦人科に行くことは恥ずかしいことでも怖いことでもないのだと、伝えていくべきだと思いました。
文/やまだ はなこさん
監修/助産師REIKO
ムーンカレンダー編集室では、女性の体を知って、毎月をもっとラクに快適に、女性の一生をサポートする記事を配信しています。すべての女性の毎日がもっとラクに楽しくなりますように!