帰ってきた夫にお義母さんの合鍵の件を話すと、夫はわかりやすく不機嫌になり始めた……
お義母さんも夫も口をそろえて「家族なんだから」と言うけれど、モグさんはなかなか心の壁を取り除くことができずにいた。
夫からの無言の圧力。察せない私が悪いの……?
夫はよく「長男の嫁」という言葉を使うけれど、私はこの言葉が好きではなかった。自分なりに夫の家族に馴染む努力もしてきたつもりだったけど……
心のモヤモヤが晴れないまま、いつの間にかお義母さんの突撃訪問が当たり前になっていた。
そこからしばらく経ったある日曜日のこと。いつも通り昼過ぎに起きてきた夫の様子がなんか変……?!
あからさまに不機嫌な様子で、無言のままご飯を食べ始めた夫。
「何かしちゃったかな……」
身に覚えはなかったものの、気になったモグさんは夫に聞いてみた。
「別に怒っていない」
やっぱり何か怒っている……気まずく重たい空気が流れていた。
誰が見ても怒っているのに、怒っていないという曖昧な態度をされるのは好きじゃなかった。
重たい空気に耐え切れず、タロくんと公園に出かけたものの、これから義実家に行く気にはなれず……義実家に行く前までに何とかしたかったけれど、それは無理そうだった。
いわゆる「察してほしい」と思う夫。それに対し「察せない」ことも多かった私。
「気付けない私はダメな人間なんじゃないか」と思うこともあったというモグさん。
散歩から戻り、義実家に向かう支度をして車に乗ると……ますます最悪の空気になって、気持ちが押しつぶされそうに……!