マッチングで出会った医師と結婚！でも、医者の義両親は変わり者で…？

 

彼と付き合って1年が経ったころの話です。私は、彼の義両親との付き合いはあまりなく、彼の実家に一度だけ遊びに行って連絡先を交換した程度でした。

 

そんなある日、彼の父から連絡が入り、「みりさん（私）のご両親に近々あいさつに行きたいのだけれど、いつなら伺えるでしょうか」と言われたのです。突然の連絡に私はビックリ。しかも、私と彼は同席しなくていいと言われ、さらに驚きました。

 

彼に相談しましたが、「両親がそう言うなら、行かなくていいんじゃない？」と言われ、気にしていない様子。周りの友人に相談しても、このようなパターンは聞いたことがないと驚かれました。彼の実家から私の実家までは遠方のため、わざわざ訪ねるなんてよっぽどの理由があるのではないかと、当日まで気が気ではありませんでした。

 

さっそく両親に相談したところ、正直困惑はしていたものの、「みりのためなら」とレストランを予約して準備をしてくれました。とてもありがたかったです。

 

あとで当日のことを両親に聞いたところ、普通に食事をして和やかなムードで終わったらしいのですが、何のために訪問してきたのか、いまだに真相は分からないまま。

 

私から聞くのも変かなと思って聞けずじまいですが、私は、医師である息子の相手として相応しい家庭かどうかを、義両親が査定しにきたのではないかと思っています。私の実家はいわゆる普通のサラリーマン家庭なので……。

私の実家訪問から数カ月が経ったころ、今度は彼の母から1通のメッセージが私に届きました。内容は「結婚はいつ？ 息子はプロポーズするつもりなのでしょうか？」というもの。前提として、それを聞く相手は私ではないですし、私が知りたいくらいでした。

 

どう答えるのが正解か分からず、「彼のタイミング次第だと思うので、私はそれを待とうと思っています」とだけ返しました。

 

その後、彼の母とのやり取りを彼に相談したおかげで、彼のプロポーズが早まったようなので結果オーライでしたが、義両親のやることは本当に意図が分からず、コミュニケーションに悩みました。でも、「年内には結婚したいと思ってる」と彼の本音を聞くことができ、私も彼との結婚を意識。その点では彼の母に感謝しています。

 

そして、彼のお母さんから電話があった2カ月後、旅行先の京都で彼にプロポーズされました。あとで彼に聞いた話ですが、彼の両親から私に結婚の催促をされたことで、私に対して申し訳ないと思った彼は、クリスマスにプロポーズする予定を秋に早めてくれたのだそうです。

 

 

一般的な常識からズレた義両親の行動に、当時の私はびっくりし、「息子が大切だからこそ過干渉なのかな」「医師家庭ということもあって考え方が変わっているのかな」などと考えていました。

 

しかし、結婚後は意外にも、私たち夫婦が仲良くしていてくれればいい、というスタンスで、義両親は適度な距離を保ってくれ、とても付き合いやすいです。よくおいしい食べ物を送ってくれたり、気にかけてくれるので、ありがたいなと思っています。

 

著者／伊藤みり
作画／塩り