なぜ!? 朝起きると冷蔵庫の中身が!
夫はスポーツが趣味ということもあり、結婚前からよく食べる人でした。そんな食欲旺盛な夫との新婚当初のこと。夫は残業続きで毎日帰宅時間も遅く、夫が帰宅する時間には私は寝ているという生活を送っていました。
私は自分の夕食を作るときに、夫が帰宅してから食べる用の夕食と、翌日の私のお弁当用のおかずをまとめて作っています。私のお弁当用のおかずは、夫が間違えて食べないように冷蔵庫の奥に。しかしある日の翌朝、冷蔵庫を開けると私のお弁当用のおかずがすべてなくなっていたのです!
びっくりして夫に確認すると、「ごめん。おいしそうで食べちゃったんだよね」とのこと。
遅くまで仕事をしておなかが空いたのだろう。しょうがないかと思い、夫には「私のお弁当用のおかずだから、明日からは食べないように気をつけてね」と念押ししました。その日は、仕方なくコンビニでお昼ごはんを買って出社することに……。
「また食べたでしょ!」問い詰めると…
そして、その夜は夫がたくさん食べられるように山盛りのごはんとおかずを用意し、同時に私のお弁当の準備をして眠りました。「食べないでね」と念押ししたので、今日は大丈夫だよね。と安心して眠りについたのですが、翌朝冷蔵庫を空けてびっくり!
また、お弁当用のおかずがないっ!
すやすやと寝ている夫を叩き起こして問い詰めると、「俺だって太るから本当は食べたくないんだよ。でも、おいしくてどうしても食べてしまうんだよ! 明日からは、絶対に見つからないようなところに隠して! お願いっ!」と言いはじめたのです。
「おいしい」と言われて嫌な気はしないものの、夫からは謝罪はありません。呆れてしまった私は、その日からお弁当用のおかずを、夫の目につかない場所へと隠すことにしました。
しかし……冷凍庫におかずを隠しておき、翌朝無事に残っていることに安心していたら、その代わりに私が楽しみに取っておいた大好きな菓子パンが食べられていたりと、油断も隙もありませんでした。
わが子のお菓子までも…
子どもができてからも、夫の食欲は衰えませんでした。
初めて自分でクッキーを作り、毎日1枚づつ食べるのを楽しみにしていたわが子。しかし、深夜に夫がそのクッキーを食べ尽くしてしまい、翌朝子どもが号泣してしまいました。また、子ども相手に「そのおかず、ちょっとパパにちょうだい?」と本気でお願いしている姿は、もはや滑稽でしかありません。
自分の食欲を抑えきれない夫にイラッとすることもありますが、私の作った料理を「おいしい! おいしい!」と子どもたちと奪い合いながらも、毎日笑顔で完食してくれる姿を見ると、なんとなく憎みきれません。なんだかんだ言いながらも、そんな夫との騒がしくも笑いの絶えない食卓も楽しいと感じる日々です。
著者/斉藤菜々子
イラスト/sawawa
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