「あ、生理だった!」
子ども用のトイレが近くになかったので、息子を連れて、急ぎ女性用トイレへ向かった私。週末だったからか、トイレには順番待ちの列ができていましたが、比較的早く順番が回ってきたのでひと安心しました。
息子のおしっこが無事終わったあと、ついでに私も……と用をたしたとき、思い出したのです。「あ、私、今日生理だった!」と。便器の中は経血で血まみれ。息子に気付かれるかな、なんて説明しようかな、と考えながら、息子のほうに目をやると……。
驚き心配して、泣き叫ぶ息子
息子は目をまんまるにして、びっくりして固まっている様子。と、次の瞬間。「ママ! ち、ちがでてる!」と叫びながら、私に訴えてきました。あまりの大きな声に恥ずかしくなり、とりあえず「静かにしようね」としか私は言えず……。息子は泣き始めて、「ママ、しんじゃうの? いやぁ~!」と「だいじょうぶ!?」を繰り返していました。
大量の血=死、と考えてしまったのでしょう。私はサッとナプキンを替え、早く水を流し、どうやったら落ち着かせられるか、と自分の頭をフル回転させました。
最後はパパにもしっかり報告
泣きじゃくる息子とトイレから出たあと、「大丈夫。ママは死なないよ。女の人はね、お股から血が出るときがあるの。心配しなくていいよ。ごめんね、びっくりしたね」と伝えました。すると大丈夫だということを理解したのか、息子は次第に落ち着いてきて……。
しかし、トイレの外で待っていたパパの姿を見つけると、パパに「ママね、いっぱいちがでたんだよ!」とそれはそれは大きな声で報告。近くにいた若いお兄さんたちにも丸聞こえで、恥ずかしい思いをしました。
恥ずかしかったものの、同時に生理のことを知らない息子が血まみれの便器の中を見たら、「たしかにびっくりするよな」と驚かせてしまったことを反省した私でした。
下の子がいて、しばらく生理とは無縁の生活だったので、息子が生理を見たのは初めてでした。息子はまだ未就学児なので、細かい部分の説明は避けましたが、またいつか話さなければならないときが必ずきます。学校でもある程度は教えてくれるとはいえ、しっかりと親も準備しておく必要があると感じた出来事でした。
今は、体や生理のことを説明した絵本も売られているので、近いうちに一度読んでみようと思っています。
著者/鬼頭いちか
イラスト/おんたま
監修/助産師 REIKO
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