9歳年上の頼れる彼に夢中
彼は私にとって職場の上司でした。彼は誰に対しても平等で面倒見がよく、いざというときに必ず助けてくれる頼りになる存在。
また、ユーモアたっぷりの人でもあり、部下に心から慕われている人でした。私も例に漏れず、魅力溢れる彼に自然と惹かれていったのです。私の好意に彼は勘づいていたようで、交際を開始するまでさほど時間はかかりませんでした。
そうして、私たちが交際を開始して2カ月が経ったころ。結婚を前提としていた私たちは、彼がひとり暮らしをしていた1LDKの部屋で同棲をスタートさせたのです。
部屋に溢れかえる元カノの私物!
いざ同棲をスタートさせると、ひとり暮らしのはずの台所にはペアの食器がありました。最初は彼が準備してくれたものだと思い込み、喜んでいると、「ナナちゃん(元カノ)と使ってたやつだよ」と、彼はまったく悪びれる様子もなく言うのです。私はそんな彼に衝撃を受けてしまいました。
彼は私と交際する前、数年間元カノとこの部屋で同棲していたとのこと。同棲生活が進むにつれ、ペアの食器だけでなく、元カノの私物がどんどん出てきました。
下駄箱を開けると女性物の靴が何足もあり、クローゼットには服や下着、本棚には書籍やマンガ、机の引き出しからはラブラブのツーショット写真など、次から次へと「ナナちゃんの物」が……。
トイレで、いつの物なのかわからない使用済みナプキンを発見したときには、思わず悲鳴をあげてしまいました。
寝室に飾られていたのは…
私は元カノの私物を捨てる際、一応彼に確認してから処分していました。基本はすべて捨てていいと言ってくれていた彼ですが、ひとつだけ頑なに処分を拒む物が。
それは、私たちの寝室にいつもきれいに飾られている元カノとお揃いの浴衣です。はじめこそ「そこまで処分したくないのなら……」と、自分の気持ちを押し殺していました。
でも、寝室に入るたびにたくさんの思い出が詰まっているであろう、お揃いの浴衣を毎日見せつけられ、私はついに精神的に限界を迎えたのです。
そして、元カノの浴衣を処分したい、と改めて自分の気持ちを伝えると……、なんと彼は「物に罪はねえ! 」と、まさかの逆ギレ。彼にとってお揃いの浴衣は本当に大切な物だったようで、とても不機嫌になってしまいました。
これ以上彼を怒らせたくない気持ちと、「たしかに物に罪はないよね」と思い、当時の私はしぶしぶながらも納得。それ以降も、ナナちゃんと彼のお揃いの浴衣が飾られた寝室で、つらい日々を過ごしました。
しかし、その後も彼の摩訶不思議な言動が続いたため、わずか交際1年ほどで彼とはお別れすることに。彼の価値観にはついていけず、とても苦労したため、早めに別れることができてよかったです。
彼と破局したあとは、元カノや女性関係の付き合いにとても配慮してくれる人と交際を開始し、同棲を経て結婚しました。子どもも生まれ、現在は家族3人で幸せを噛みしめながら毎日過ごしています!
著者/米久 熊代
作画/こいでちゃこ
ムーンカレンダー編集室では、女性の体を知って、毎月をもっとラクに快適に、女性の一生をサポートする記事を配信しています。すべての女性の毎日がもっとラクに楽しくなりますように!