育児をサポートしてくれる祖父母はとてもありがたい存在ですが、時には祖父母との育児の方法などの違いに悩んでしまうこともあるかと思います。
今回は、やりがちだけど今では推奨されていない育児についてのお話です。
お風呂上がりは白湯をあげて水分補給しないといけない!?
祖父母世代では、お風呂あがりに水分補給が必要なために、白湯を飲ませるという指導がありました。
今はお風呂上がりは白湯ではなく、母乳かミルクをあげてくださいと説明しています。今は生後6カ月未満の赤ちゃんには、母乳やミルク以外の水分補給は推奨されていません。それ以降であっても、白湯よりも母乳やミルクの水分補給の方が身体にとりこみやすいといわれています。また、栄養のない白湯を飲んでしまうことで、必要な母乳やミルクが飲めなくなってしまうというリスクもあります。
昭和55年ごろの離乳食の基本は、離乳食開始5カ月ごろではあるが、生後4カ月ごろから果汁をあげると良いとされており、早期から母乳やミルク以外の水分(お茶や果汁など)を与える習慣もあったと考えられます。このことから、現代でも「お風呂上がりに白湯を飲ませなくていいの?」という祖父母もいて、困っているママもいるかもしれませんが、そんな時には「今はミルクや母乳が推奨されている」ことをしっかりと伝えてみましょう。
抱っこしすぎると、抱き癖がつく!?
新生児から月齢が浅い時期は、布団に寝かせようとすると泣いてしまうので、長時間抱っこで過ごすことも多くあります。抱っこをしていると、祖父母より「抱き癖がつくから少し泣かせておいたら?」と言われることもあるようです。
祖父母世代では、抱き癖がつかないように泣いてもすぐに抱っこしないようにしている場合もありました。
今は抱き癖がつくというのは考えず、泣いたら赤ちゃんの欲求に合わせて抱っこしてあげることも必要といわれています。赤ちゃんは、泣くことで不快や寂しさ、欲求を周りに伝えて、それに適時対応してもらえることを通して、安心感や基本的な信頼関係を築いていくといわれています。
そのため、抱き癖は気にせずに抱っこしてあげてください。
おっぱいは1歳ごろは栄養がなくなるので断乳した方がよい!?
平成7年の厚生省が出した「改訂・離乳の基本」では、母乳育児については、「一歳以降は断乳するとよい」という記載があり、母子手帳にも1歳健診で卒乳できているか確認する項目があったくらいでした。
平成19年「授乳・離乳の支援ガイド」より、断乳の時期については記載されなくなりました。今は、卒乳の時期はママと赤ちゃんに合わせてすすめていくものであって他の人に決められるものではありません。WHOとUNICEFにおいても2歳までの母乳育児をすすめています。母乳の成分は、産まれてすぐの免疫が豊富な黄色っぽい初乳から、乳糖が増える白っぽい成乳に移行していきます。移行後は、母乳の栄養成分は変わらずに分泌していきます。
補完食(離乳食)を進めながらも栄養のベースとなる母乳もしくはミルクを続けていくことで、栄養のバランスがとれていくとされています。卒乳の時期は、それぞれの親子で決めていくことが大切です。
まとめ
娘達の育児を先輩として支えていきたい祖父母達は、その他にも様々なアドバイスがあるかもしれません。 変化していく育児情報もお互いに共有しながら、育児を一緒に行えるように過ごせると良いですね。