私の育った環境
結婚して数カ月で義母の誕生日があったので、プレゼントは何にしようかと夫に尋ねました。すると夫からは「(プレゼントは)なくてもいいと思うで」とのんきな答えが。「おかあさんやで。誕生日プレゼントは渡そうよ」と、夫の対応に私は呆れてしまいました。
私の実家では、誕生日や父の日、母の日など両親に贈り物をするのが当たり前でした。もっと言うと、兄や祖父母にも贈り物をしていました。そんな家庭で育った私にとって、義母に誕生日プレゼントを渡さないという選択肢はなかったのです。
プレゼントを渡しに義実家へ
プレゼントは無難にお花か、エプロンか、それとも食べ物か……悩んだ末に毎日使うエプロンに決定。用意したプレゼントを持って誕生日当日、夫と義実家へ行きました。最初に少し近況を話しながらお茶をしたあとに、いざプレゼントを渡すと「もうこんなんいいのに~。ほんまに。次からはいらないからね」と困り顔で言う義母。
プレゼント自体は喜んでもらえたようですが、私は心の中で「ありがとうとは言ってくれないんだ……」と義母の反応に何だか空しくなりました。
環境の違いを痛感
夫が言っていたように、義母は本当にプレゼントはなくてもよかったようです。私はこのときまで、両親などにプレゼントを渡して微妙な反応をされたことがなかったので、何とも言えない気持ちでした。そして、これが育った家庭の違いなんだなとしみじみ感じて……。
しかし、反応はどうであれ、自分の両親には贈り物をするのに、義両親にはしないというのが私にはできなかったので、それからは母の日にはお花、誕生日はケーキを買って行き一緒に食べるようにしました。回数を重ねると、今ではそれが恒例になり、義母も素直に喜んでくれるように。
義母の反応に最初はモヤモヤした気持ちでしたが、義母もプレゼントが嫌だったわけではなく、「気をつかわないでね」ということだったんだろうなぁと今は思います。義実家に贈り物の習慣がなかったことには驚きましたが、いろいろな家庭があって当たり前なので今では折り合いをつけながら付き合っています。
著者/石井ゆうき
イラスト/おんたま
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