お客さんの子どもを妊娠
生理予定日になっても生理が来ず、妊娠の可能性を疑い、彼に相談しました。「生理が来ない。もしかしたら妊娠しているかもしれない。どっちかを確定させるために検査薬したほうがいいかな」と彼に伝えると、「検査してみよう」と言ってくれました。
仕事終わりに妊娠検査薬を購入し、検査をすると陽性が判明。ひとり暮らしだった私は「嘘でしょ?」とひとりでプチパニックになり、彼に電話。「赤ちゃんできてた」と号泣しながら話すと、すぐに飛んで来てくれました。
周りに報告すると……
妊娠検査薬を何度も確認したけれどやっぱり陽性。落ち着いて2人で話すと、堕ろすという選択はお互いになく、「いろいろな不安はあるけれど産みたい」と、覚悟を決めました。まだ早いけれど「名前何にしようかな、これはどうかな」と話したのを覚えています。
それからの生活は、まずは引っ越し。落ち着いたころにお互いの両親に妊娠報告。出会いはお客さんとキャストという関係だったけれど出会い方は関係なく、わが子の妊娠をたくさんの方が喜んでくれました。
破水し、いよいよ出産……
そして、出産予定日の翌日の夜中に破水しました。病院へ行き、診察のときに完全破水じゃないとのことで人工破膜。私の呼吸が乱れて赤ちゃんの心拍数が下がって酸素マスクをつけたとき、夫が「深呼吸だよ」とやさしく声をかけてくれ、手を握ってくれてたのでとても安心しました。2、3時間かかると言われていましたが、なんと1時間で元気な女の子を出産。夫も私も涙を流していました。
夫は以前、元々「周りに迷惑をかけたくない」という理由で結婚願望がなく、子どもを育てる未来とは無縁の予定で、知り合いの子を抱っこするときもどうしたらいいかわからないと言っていました。しかし、退院後初めて夫とわが子が対面したとき、とてもやさしい顔をしていてちゃんとパパになっていました。どんな出会いだろうと、授かり婚だろうと、「この人でよかった、夫との子を元気に出産できてよかった」と心から思います。
コロナ禍で立ち会い出産ができたことは奇跡であり、家族や周りの方に感謝しています。元気に生まれてきた愛娘とやさしさの塊である夫と、これからもたくさんの思い出を作っていきたいです。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
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監修/助産師 松田玲子
著者:柳 なあ
七夕生まれの女の子のママ。