事情を知らない母は「どうせ雪穂が悪いんでしょ」と決めつけて話したが、夫は「全部俺のせいなんです」ときっぱり否定した。
幼少期から母に人前で誹謗され続け、自分に自信が持てなかった雪穂。そんな彼女が自分を好きになれたのは、よく褒めてくれる彼のおかげだった。
でも、妊娠してからの夫は何度伝えても、お願いしても、ダメだった。娘が生まれる前も、そのあともずっと孤独で、悲しかった。
そんな彼をまた信じてもいいの? いや、もう信じられない。きっとまた裏切られる……頭の中でぐるぐる考えて立ち尽くしていると、夫が部屋から飛び出してきた!
「ずっと下に見てた」夫が告白した思いとは?
「俺さ、ずっと雪穂のこと下に見てたんだ。そうすることで、自分のほうが上だと思いたかった」
「雪穂のこと、本当は嫉妬してた。仕事で活躍して楽しそうな様子を知るたびに、凄いと思う反面、惨めな気持ちになった……」
「雪穂をまぶしく感じるほど、プライドが傷つくのを感じた……」
自分はつまらない仕事で毎日を消費しているのに……こんなことやりたくないのに、雪穂はキラキラ輝いていて、楽しそうで……
そんな妻を見ると、心がギュッとなった。羨ましくて、妬ましかった。
これまで妻を下に見て、自分が上の立場なんだと思い込むことでプライドを保とうとしていたことを告白し始めた夫は、さらに……!?
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