結婚は頭の片隅にあったけれど…
28歳のとき、私にはマッチングアプリで知り合って交際に発展した彼がいました。お互いそのうち結婚はしたい、でも人生の大きな転換期になるわけだし焦って決断したくはないと考えていたので、具体的な結婚の話はしないままデートを重ねていました。
付き合って4カ月ほど経ったある夏の日、私たちは温泉旅行に出かけました。当然同じ部屋で、夜になってアダルトな雰囲気に……。
コトが済み、シャワーでも浴びようと彼が立ち上がったところで事件が起こりました。彼が付けていたコンドームがどこにも見当たらないのです。私も彼も真っ青になりながら必死に探しましたが、どこを探しても見つかりません。
「責任とる」彼の誠実な態度に…
「まさか……」私の嫌な予感は当たりました。なんとコンドームが外れていたのです。その瞬間、彼は私に土下座し、「本当にごめん」と謝ってきました。行為はもちろん合意の上でしたし、彼だけを責める気にはなれません。
その後、楽しかった旅行の雰囲気が一変。「朝イチで産婦人科を探すしかないかな……」と考え込んで、ひとり暗い表情になる私。すると、彼が意を決したようにこう告げたのです。「結婚しよう。もともと考えていたし、もし子どもができていたら俺はうれしい!」と。
まさか、こんなところでプロポーズを受けるとは思ってもみませんでした。でも、私も彼とはいずれ結婚したいと思っていたし、今回の件での誠実な彼の対応に、ますます心を惹かれた私は彼のプロポーズを承諾。
そのまま、両親の顔合わせ、指輪づくり……とあれよあれよという間に話が進んでいき、半年後に彼と結婚しました。
あの一夜の件では妊娠はしておらず、「取り越し苦労だったね」と今でも夫婦で話すことがあります。でも、彼が非常時にどんな行動をとってくれるのかがわかるきっかけになりました。
ハプニングを乗り越えたからか、結婚4年目を迎えた今も、私たちはとても仲良しです。もしかしたら、あの出来事は「結婚したら」と、神様が背中を押してくれたのかもしれない……と考えてしまうことがあります。
原案/坂本ゆうさん
イラスト/アゲちゃん
ムーンカレンダー編集室では、女性の体を知って、毎月をもっとラクに快適に、女性の一生をサポートする記事を配信しています。すべての女性の毎日がもっとラクに楽しくなりますように!