思えば、若かりしころから、ユーマさんの真顔の冗談についていけず、また、遠慮のない物の言い方に傷つくこともありました。しかし、ユーマさんのことを「寡黙で不器用な人」と思い、アコさんは深く考えないようにしていました。
ある日、アコさんは親友のJさんカップルと、ユーマさんと飲みに行きました。そこでユーマさんは気まずく、重たい空気を作り出します。アコさんが実母にユーマさんを紹介したときも同じでした。
しかし、気まずいと思っているのはアコさんと周りだけのようで――!?
気まずくて重たい空気…
ある日、アコさんの高校時代の親友Jちゃんと、その彼氏とユーマさんと4人で飲みに行くことになりました。Jちゃんの彼氏にアコさんが仕事を聞くと、「営業っス」と明るく答えてくれました。
飲み会の場はいい雰囲気。そのとき、Jちゃんの彼氏がユーマさんに仕事を尋ねました。すると、あたりは一気に重たい空気に包まれました。ユーマさんはただ一言、「普通のサラリーマンです」と答えたのです。アコさんは気まずくて申し訳ない気持ちになりました。
それから初めてユーマさんの家に泊まりに行った日。タオルを借りると出てきたのは年季の入ったボロボロのタオル! ユーマさんが物を大事に使う人なのだと、アコさんは感動しますが、ユーマさんに購入意欲がないだけだったことを後で知ることに……。
やがて2人は結婚することになりました。アコさんがお母さんにユーマさんを紹介すると、「あ……ドモ……」とユーマさん。結婚相手と紹介されているにも関わらず、自己紹介もしないユーマさんにアコさんのお母さんは、戸惑っている様子。アコさんは、飲み会の日を思い出し、「まずい」と思いました……。
「普通のサラリーマンです。」は、一見すると問題なさそうですが、なんだかそれ以上は聞きづらくなってしまう言い方でもありますよね。またお母さんも「あ……ドモ……」のひと言には衝撃を受けたのではないでしょうか。アコさん曰く、気まずいのはいつもアコさんと周りだけで、本人は態度が悪いつもりはなく、気にしていないのだそう。当時のアコさんは、なぜユーマさんがこのような態度をとるのかわからなかったので、ひたすら気を遣っていたのではないでしょうか。
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作画:鳥頭ゆば