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スーパーでパニック!生涯忘れることのできないような妊娠中のエピソード

私がつわりのときにいちばんつらかったことは、「スーパーに行くこと」でした。なぜかスーパーに行くと必ず気分が悪くなってしまうのです。レジに並んでいると涙が溢れてきて止まらなくなってしまいました。嗚咽をあげ泣いていると、後ろに並んでいるおじさんが「大丈夫、いいことあるからそんなに泣くなよ」と、ハンカチを渡してくれました。

 

個人差はありますが、妊娠中の症状「つわり」は、誰しも経験することではないでしょうか?つわりの症状が重く、入院するママもいます。私はほかの妊婦さんに比べれば症状は軽い方でしたが、「ある場所」に行くことが恐怖で仕方ありませんでした。

 

恐怖で仕方なかった場所はスーパー

 

私がつわりのときにいちばんつらかったことは、「スーパーに行くこと」でした。調理や食事、食べ物のにおいなどはとくにつらいと感じなかったのですが、なぜかスーパーに行くと必ず気分が悪くなってしまうのです。

 

マスクをしても、視界から入るズラリと並ぶ食べ物を見ると、瞬時に気分が悪くなりました。とくに野菜コーナーは壮絶で、野菜を見ただけなのに口のなかに野菜の味が広がる感じがしてくるのです。

 

レジに並んで泣き出してしまった!

 

事件があったその日も、気分が悪くなるのは覚悟でスーパーに向かいました。それでもはじめはスーパーの中に入ることができず、入り口を右往左往していました。

 

意を決していざ店内へ向かい、苦手な野菜コーナーは最後にまわりましたが、野菜コーナーでほしいものをかごに入れたときにはすでに涙目になっていました。

 

「一刻も早くここを去りたい」と心の中で叫び、レジへ向かいます。レジに並んでいると涙が溢れてきて止まらなくなってしまいました。

 

パニック状態の私を救ってくれたおじさん

 

もう、自分に何が起こっているのかも分からず、パニック状態です。そして、その場に座り込んでしまいました。誰も私がつわりのせいで泣いているとは知りません。

 

嗚咽をあげて泣いていると、後ろに並んでいるおじさんが「大丈夫、いいことあるからそんなに泣くなよ」と、ハンカチを渡してくれました。「ありがとうございます」と言うのが精一杯でしたが、おじさんのやさしさに救われ、なんとかお会計を済ませることができました。

 

 

生涯忘れることのできないエピソードのひとつです。1人目、2人目ともにスーパーが恐怖で仕方ありませんでした。時間が経って冷静になってみると、スーパーで突然座り込んで泣き出す私をほかの人はどう思っていたんだろう、とおかしくなってしまいます。今では友人の間でも笑い話となっています。(TEXT:小室 忍)

 

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