ナプキンを買ってきて! 夫に初めて頼んだ日
突然の生理再開に、私は子どもを抱えながらどうしようと固まってしまいました。長らく生理のない生活を送っていたのでナプキンのストックはありません。子どもの保湿と着替えをしてから、私は慌てて家中を探し……かろうじて、いつだったか化粧ポーチに忍ばせていた昼用ナプキンが1枚見つかり、急いで装着しました。
ナプキンを買いにいかなければいけませんが、子どものお世話で手が離せません。私は意を決して夫に「ナプキンを買ってきてほしい」と連絡をすることに。
夫は生理について理解してくれていますが、特に話題に出すこともなく、恥ずかしさからナプキンはなるべく夫の目に触れないところにしまっていました。
ナプキンをひとりで買いに行くのも初めてのはずの夫……。お店で恥をかかせてしまったら申し訳ないな、と思いながらも頼れるのは夫だけで、夫に電話をしました。
返ってきた言葉と頼もしい言葉
夫に「ごめんね」 という気持ちでいっぱいになりながら電話をし、ナプキンを買ってきてほしいことを伝えると……「気にしなくていいよ。体調は大丈夫?」と、私を気づかう言葉が返ってきました。
私はつい謝りながら電話をしていましたが、怒ったり機嫌を悪くしたりする様子などなく、むしろ「もっと頼ってよ」と夫から言われてしまいました。思っていた反応とは違い、驚きつつもとてもうれしかったのを覚えています。
そして、ナプキンの種類を夫にメールし、私は子どもと夫の帰りを待ちました。
夫のやさしさに救われた
帰宅した夫は、伝えた通りのナプキンを買ってきてくれました。私の心配をよそに、「ぜんぜん平気だったし、恥ずかしくないよ」と笑顔。それだけでなく、授乳中でも飲める鎮痛薬を薬剤師さんに聞いて買ってきてくれたのです。
産後の不安な気持ちも相まって、ホッとしたのと同時に涙があふれてしまうくらい、夫に救われました。
今思えば、ナプキンを買ってきてもらうことは、それほど難しいことではないのかもしれません。あのときはまだ夫に対して遠慮が多くて頼れなかったことも今では気にせずに頼むことができていますが、もしかすると、ナプキンを買ってきてもらったことがきっかけになったのかな、と私は思います。
もう何年も前の出来事で、夫はもしかしたらこのことを忘れてしまっているかもと思いますが、私にとっては大切な思い出の1つです。
著者/畑野ナツミ
作画/モリナガアメ
監修/助産師 REIKO
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