夫と妻、娘の3人で、避難場所として借りられることになった叔父さんの家へ向かう。
離婚を切り出されてから、まだしっかりと話し合えていない……重い空気が漂う。
夫が、次のサービスエリアは広いベビールームがあるから、そこでごはんを食べさせようと妻へ提案した。
「結の好きなご飯、いくつか買ってきてあるんだ!」
笑顔で話す夫に妻は、
「わかるの? 結が好きなものなんか」
と、手厳しい言葉を投げかけた。これまで散々娘と向き合うことなく逃げ続けて、お世話をしなかったのに何を今さら……妻の心の声が聞こえるようだ。夫の答えは?
目を逸らしてきた育児ノート。ようやく見た夫の心情とは?
「わからなかったよ」
「ノートを読んで、罪悪感で押しつぶされそうになったよ……雪穂はこれをどんな気持ちで書き続けていたんだろうって……」
娘と1年間も一緒にいたのに、好きなものさえ知らなかった。だから、妻が書いてくれていた育児ノートを頼った。せっかく育児に参加できるように書いてくれていたのに、こんな非常事態が訪れるまで見ようともしなかった。
そのノートには、自分が知らないことがたくさん書かれていた。娘のちょっとした成長やかわいさを見逃していたことを知った夫の心情とは……?!
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