湯船に浮かんできたのは…
ある日の入浴中、湯船にウミガメの卵のような物体が浮いてきました。驚いた私は、思わず「ぎゃあぁぁぁ! 何これ!??」と叫んでしまいました。よく見てみるとこの物体の正体は血の塊。そのままにしておくと浴槽の排水溝がつまってしまうため、入浴しながら浴槽をきれいに洗うことにしました。
実は、40歳を過ぎたころ、生理4日目ごろから血の塊が出るようになった私。見た目はレバー状で、大きさは直径5cm程度。手で掴めるほどの弾力があり、血液が粘膜のようなもので覆われています。大抵はナプキン交換のときに「あ、今日も血の塊が出ている」と気がつくのですが、まれに入浴中にどぅるんっと出てくることがあるのです。
数カ月様子をみましたが、生理のたびに血の塊が出るのは変わりません。「何かあったら……」と怖くなってきた私は、婦人科で相談してみることにしました。
検査の結果、子宮筋腫と貧血が判明
婦人科の先生は「まぁ……よくある話だね」と淡々とした様子。「とりあえずみてみよう」と内診台へ案内されました。待ち受けていたのは、子宮頸がん検査、子宮体がん検査、経腟エコー、内診のフルコースです。経腟エコーが始まると「あれ? 筋腫があるな」との先生の言葉が聞こえました。さらに血液検査もあり、なんと貧血も判明しました。
ひと通りの検査が終わり、私に告げられた病名は2つです。
・子宮筋腫
・鉄欠乏性貧血
オイオイオイ……もう頭が真っ白です。
子宮筋腫は半年に1回の経過観察になった
子宮筋腫は小さいため、半年に1回受診すればいいとのことで、経過観察に。ただ、貧血や経血量を考えると、対策は次の3つとのことでした。
・子宮内にミレーナと呼ばれる器具を挿入する
・排卵をおさえて生理をとめる黄体ホルモン剤を服用する
・つらいときに合わせて漢方や鎮痛薬を服用する
つまり、器具や薬を使い生理を止めるということ。ただし、ミレーナの挿入や黄体ホルモン剤は、茶色いおりものがダラダラと続くこともあるようです。私は生理を止めることに抵抗があったので、漢方薬を選びました。
ちなみに、どの方法を選んでも子宮筋腫は成長するとのこと。結局、閉経まで血の塊とは今後も長いお付き合い。貧血は軽度のため、食材やサプリメントで鉄分を摂取するようにとのことでした。
1年前の健康診断では異常がなかったので、たったの1年で子宮筋腫が成長し、貧血になったことになります。ただ、不安に思っていた血の塊の原因が子宮筋腫とわかり、精神的にはラクになりました。今後はミレーナ挿入やホルモン剤使用を視野にいれながら、閉経まで子宮とうまく付き合っていこうと思います。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
著者/佐藤 ゆみ
イラスト/マメ美
監修/助産師 松田玲子
医療短期大学専攻科(助産学専攻)卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務。 大学附属病院で助産師をしながら、私立大学大学院医療看護学研究科修士課程修了。その後、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダー、ムーンカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。
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