体調不良をこらえ、マラソン大会の練習へ参加
体育の授業があるその日、私は朝からひどく憂うつでした。体育の時間に、2週間後に控えたマラソン大会の練習が予定されていたからです。数日前から生理が始まった私は、体調が万全ではありませんでした。
「授業を休むと成績に関わるし、我慢して参加しよう。痛み止めを飲めば大丈夫だろう」。当時、優等生だった私は、腹部の痛みをこらえながら練習に参加しました。
一生懸命走っていたら、まさかの悲劇が
「よーい、ドン!」。スタートの合図とともに、一斉に生徒が走り始めました。順位にこだわり全力で取り組む子、友だちと喋りながら適当にやり過ごす子。さまざまな生徒がいましたが、私は前者のタイプでした。
腹部の違和感を気にしつつも、ひとり黙々とコースを走ります。学校の周りをグルっと2周し、校庭に戻ってくるというコースでしたが、2周目に差し掛かったあたりで悲劇は起こりました。
走行中、ズボンの隙間からある物が落下
コンクリートの歩道を走っている最中、股のあたりに違和感を覚えました。どうやら長距離を走った影響で、ナプキンが下着から横にズレてしまったよう。「今すぐトイレに行って直したいけど、マラソンを中断するのは嫌だし……走り終わってゴールしたらナプキンを直そう」。そう考えたのが失敗でした。
信じられないことに、ズレたナプキンは下着から外れてしまい、そのまま体育着のズボンの合間をすり抜け、ポトッと地面へ落下。私はマラソン大会の練習中に、使用中の生理ナプキンを道端へ落としてしまったのです! 私は急いで落下したナプキンを回収し、そのままマラソンのコースを外れ、校内のトイレへと駆け込んだのでした。
マラソン大会の練習直後、「ナプキンを落とした瞬間を誰かに見られていたらどうしよう」とビクビクしていた私ですが、同級生から「ナプキンの落下」について触れられることは特にありませんでした。いま思い返しても、顔から火が出そうなほど恥ずかしい、学生時代の思い出です。
ちなみにそれ以降、生理中は無理せずマラソン大会の練習を休むように。また、生理ナプキンは必ず羽つきで、下着にしっかりと固定できるタイプを選ぶようになりました。
著者/鮭いくら
イラスト/マメ美
監修/助産師 松田玲子
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