なぜか生まれた年に重なる葬儀
長男が生まれてから半年後に義母側の祖母が亡くなり、長女が生まれる1週間前に義父側の祖母が亡くなりました。もともと祖母たちは持病があって入院していたので、葬儀や法事にはできるだけ出席し、滞りなく済んだと思っていました。
やがて、上の子たちが大きくなってきたので家を買うことになり、それと同時に義父母と同居することに。ところが同居して間もなく、義父にガンが見つかりました。その後3人目を妊娠。妊娠したことを義父母に報告すると、まさかの言葉が返ってきたのです。
耳を疑う義母からの言葉…
妊娠の報告をしたあと、義母から「本当に産むの? 上の子たちが生まれた年に祖母たちが亡くなったのよ。次は誰が? ちゃんと考えて!」と言われたのです。
義母が義父にガンが見つかったことを心配しているのはわかっていましたが、まさかこれまでの不幸を私の出産のせいだと思っていたことに大ショック! これには夫も、「うちの子のせいにしているなんて!」と怒りを隠せませんでした。
その後次女が生まれ、義父は闘病で入退院を繰り返しましたが、なんとか日常生活を送れるようになっていました。
義両親と別居してから数年後
義父母と同居して3年、生活リズムや考え方の違いがあり、これ以上は無理と夫が別居を申し出、義父母は実家に帰っていきました。それから数年後に私は4人目を妊娠、出産しましたが、義父母とは絶縁状態。ましてや夫も、以前ひどい発言をした義母に対し「あんな考え方をする人たちに報告しなくていい」と言って義妹にだけ報告し、義母たちには直接連絡しませんでした。
しかし、その2カ月後に義父が他界。また義母に何か言われかねないと思いながらも、葬儀に参列することにしました。絶縁状態だったこともあり気まずい雰囲気の中、義母と久しぶりの再会。夫も私もどう接していいかわかりませんでしたが、4人目の次男を抱っこした義母は、「来てくれたよ!」と眠っている義父に話しかけていました。事情を知っていた親戚も「赤ちゃんがいてくれてよかった」と言ってくれました。
本当にたまたま重なった不幸ではありますが、当時子どもが生まれたのはわが家だけではなく、義妹も同じ時期に出産していたのです。それなのにまさかの考え方をしていた義母に驚きを隠せませんでした。初孫をかわいがってくれた時期があった反面、義母の本当の気持ちがわかり、同居、別居を経て、それ以来距離をとって付き合うようにしています。
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著者:松田みさと
長男と次男が15歳差の2男2女の母。仕事をしながら子育てに奮闘中。現在はライターとして、自身の体験をもとに妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。
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