男性も家でよく話すというイメージがあった私
私の実家では、父も弟もよくしゃべるほうです。そのため、私の中には「男性は、家にいるときによくしゃべるものだ」という勝手なイメージがありました。
ところが、夫は家でも外でもあまりしゃべらないタイプ。私の両親や会社の人と一緒にいるときは頑張って積極的に話す夫も、私と2人きりで家にいるときには、沈黙の時間がとても長いのです。結婚して夫と一緒に住み始めたばかりのころ、私は、夫があまりにもしゃべらないことに戸惑ってしまいました。
黙っている=機嫌が悪い?
口数が少ない夫に対し、私は「黙っている=機嫌が悪い」と捉えてしまいました。
夫に話しかけても、「うん」だけで会話が終わってしまう。なんだか、私と会話をするのが面倒くさいように見える。そう思うと、夫の機嫌が悪いように見えてしまい、「私が何か悪いことをしたのだろうか?」「私に非があるのかな?」と考えるようになってしまったのです。
夫がしゃべらないことに対して「どうしてそんなにしゃべらないの?」と問い詰めて、喧嘩になってしまったこともあります。しかし、喧嘩をするだけでは夫が家でしゃべらない理由はわからず、何も解決しませんでした。
夫を観察した結果…
そこで、夫が何を考えているのか知りたかった私は、しばらくの間は夫と距離を置きつつ、夫を観察することにしたのです。夫の行動を観察してわかったことは、夫はひとりの時間を欲しがっているということでした。
夫が黙っているのは機嫌が悪いわけではなく、ひとりで静かになる時間が欲しいからで、どうやら夫は、「家で過ごす時間=ひとりで静かに過ごすための時間」と考えているようです。
私は、しゃべることでストレスを発散するタイプです。しかし、夫はひとりきりの静かな時間をもつことで、ストレスを解消して自分の気持ちを落ち着かせるタイプなのだとわかったのです。
そこで私は、夫が「うん」だけの返事で終わってもあまり気にせず、「別に急ぎの用件でもないし、またあとで話そう」と思うように。実際に夫はいつも機嫌が悪いわけではなく、むしろ私に何か用事があるときや、夫の仕事が休みの日には、夫から私に話しかけてくることもあります。そういうときは「今は夫も話したいタイミングなんだな」と思って、私も会話を楽しむようにしています。
普段から無口な夫ですが、機嫌が悪いわけではないことがわかりました。「家にいる時間=ひとりで静かに過ごす時間」とのいう夫の価値観は、今まで私の考えにはなかったものなので、勉強にもなりましたし、夫のことを知るいい機会にもなりました。もしかすると、相手を観察することも、夫婦のコミュニケーションのひとつなのかもしれません。
著者/nanoka22
イラスト/おみき
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