元気な赤ちゃんを産むためには、まず赤ちゃんにじゅうぶんな栄養が行き届き、ママのお腹の中で赤ちゃんがしっかりと育つ環境をつくることが大切です。ママになるために必要な栄養素にはさまざまなものがあり、それぞれの栄養素には働きがあります。今回はたんぱく質のはたらきについて、じっくりお伝えします。
たんぱく質は、栄養素の宅配便!
たんぱく質は、私たちの体のほとんどを作っている栄養素です。例えば体の表面を覆っている皮膚、筋肉、血管、内臓のほかにも、髪や爪も、たんぱく質からできています。
妊娠しやすい体をつくるためには、さまざまな栄養素が必要ですが、さまざまな栄養素を細胞に届けて活性化させる働きも、たんぱく質の役割です。たんぱく質が不足すると、肌の潤いがなくなったり骨や歯が弱くなったり、細菌やウィルスに感染しやすくなります。
コレステロールの量を、気にしすぎない!
妊娠をまったく考えていないころは、コレステロールを摂りすぎてしまうことが心配で、肉や卵を食べることを控えていた人もいるかもしれません。
でも、コレステロールは女性ホルモンの材料になる栄養素です。脂質のコレステロールは、そのままでは血液には溶けません。実はたんぱく質でコーティングした形で血液の中を移動して、体の中にあるさまざまな組織に運ばれます。
だからこそ、妊娠をしたいと思ったら、食事の中に含まれているコレステロールの量を気にしすぎないようにすること。むしろコレステロールの材料になるたんぱく質を、きちんと摂ることが大切です。
たんぱく質が含まれている食品とは?
たんぱく質は、肉、魚、卵、大豆製品、乳製品などに含まれています。ただ、豆腐などに含まれている植物性のたんぱく質と、肉や魚などに含まれている動物性のたんぱく質とは、たんぱく質のもとになっているアミノ酸が違います。
たんぱく質の栄養価をアップさせるためには、いろいろなたんぱく質を組み合わせて摂ること。例えば、冷奴の上にかつおぶしをかけたり、納豆に卵を混ぜてもいいでしょう。いろいろな種類のたんぱく質を組み合わせながら、妊娠しやすい体を目指しましょう。
豆腐とひき肉を混ぜた豆腐ハンバーグや、大豆と豚肉を煮込んだポークビーンズなど、動物性と植物性のたんぱく質を組み合わせた料理はたくさんありますよ。この機会に、たんぱく質に注目してレシピを探してみては?
※この記事は、「分子整合栄養医学(オーソモレキュラー療法)」の考え方に基づき、執筆しております。
【関連記事】