興味津々な彼
結婚前、彼が私の家に遊びにきたときのこと。私の部屋に置いているパソコンを見て、興味を持ったのかとてもうれしそうにパソコンを触り始めた彼。結婚前、彼は飲食店に勤めていて、主にフロアサービスで接客をしていたため、パソコンに触れる機会がなかったようなのです。一方で、当時実家に住んでいた私は、両親の仕事柄パソコンが家にたくさんある環境だったため、パソコンの扱いには少し慣れていました。
パソコンに興味津々な彼の姿を見た私は、実家の使っていないパソコンを彼に1台譲り、使い方などを教えてあげることに! 最初は簡単なゲームで遊んで操作に慣れてもらったことを今でも覚えています。時には、パソコンをいじるだけで彼とのデートが終わったことも……。しかし、それも今ではいい思い出です。
みるみるうちに上達し…
どんどんパソコンに慣れていった彼は、ついに、パソコンに入っているソフトを自分で試すまでに上達。いつの間にか自分ひとりでExcelを習得し、仕事に活かすようになっていました。それから付き合い始めて3年ほど経って私たちは結婚し、それを機に、夫は業務でパソコンを使う仕事の営業職に転職しました。
数年経つと、夫は営業職からシステムを販売する事業部に異動しました。そこでさらに専門的な知識を得た夫は、さまざまなソフトを駆使して仕事の資料などを作るようになったのです。当初は夫にパソコンの使い方を教える立場だったのに、いつの間にか私はパソコンを教わる立場になっていました。
夫の帰りが遅くなって
そんな中、夫の仕事帰りが遅い日が何日も続くようになったのです。そのときは私も繁忙期だったため、仕事が忙しく、帰りが遅い理由を夫に深く聞くことはありませんでした。
しばらくして、夫が会社からもらったというあるプリントを見せてくれました。それは「家のデザイン」の社内コンペの募集用紙。夫はコンペに応募するためにパソコンを使って作品をつくっていたため、帰りが遅かったようなのです。残念ながら賞を受賞することはできませんでしたが、社内報で夫の作品が載っているのを見たときはとてもうれしかったです。
夫が初めてパソコンに触れてから、コンペに応募するまで一緒に過ごしていましたが、お互い仕事をしていたため、上達の過程を間近で見ることはありませんでした。しかし、夫が頑張っていたことを知り、新たな一面を見た気がして、とても新鮮に感じました。これからは、普段見ている姿以外にも、いろいろな一面あることを心に留めて接していきたいです。
著者/中山真希
イラスト/もふたむ
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