あれだけ対策していたのに…
わが家は現在離婚協議中の夫と別居中で、実質ひとり親家庭です。母親である私がダウンしたら大変! と、新型コロナウイルスへの感染対策には人一倍気をつけていたつもりでしたが、娘がついに感染。家庭内感染は絶対に防ぎたいという思いから、まず娘を寝室に隔離し、娘とのやりとりは可能な範囲で携帯電話と見守りカメラを使うことにしました。
次に家の中の食糧を確認したところ、このまま数日間自宅に篭るのは難しそうだと判断。ネットスーパーを利用することにしました。濃厚接触の私は食料品などの買い物は可能でしたが、高熱でうなされている娘から短時間でも離れるのが怖かったのです。
地震が発生
ネットスーパーの注文中に地震が発生しました。幸い地震は大きなものではありませんでしたが、感染症も地震も、こちらの都合おかまいなしにいつやってくるかわからないものだと痛感しました。今後、いつ大きな震災がやってくるかわからないので、震災がやってきたときのためにも、「自宅待機期間を震災時などを想定したサバイバル体験にしてしまおう!」と思い付きました。息子にはこのことをゲーム感覚で伝えました。
まず息子との食事は、災害用にストックしてあった非常食を使うことにしました。カセットコンロと鍋でペットボトルのお水を沸かし、混ぜご飯タイプのアルファ米にお湯を入れて、待つこと15分。ホカホカでおいしい混ぜご飯ができあがりました。同じくお湯を入れた即席味噌汁、魚の缶詰を使い捨て食器に盛り付けて、きちんとした一食になりました。
キャンプごっこと朝ごはんの缶入りパン
夜はリビングにマットを敷いて、昼間太陽光で充電しておいたランタンをつけて息子と眠りました。息子は「キャンプみたい!」と大喜び。
翌朝は、購入してからずっと気になっていた缶入りパンを試食してみました。缶を開けただけでデニッシュのいい香りがしてきました。ブルーベリー味、オレンジ味、いちご味があり、ふわふわでとてもおいしかったです。息子は気に入って、「もっと食べたい!」と言っていました。
栄養バランスも考えて、ツナ缶、フルーツの缶詰と野菜ジュースも一緒にいただきました。ランチはカセットコンロとお鍋で温めたパックライスとカレー。今ある物だけを組み合わせて食べていくことは、意外と楽しく感じました。なお隔離中の娘は吐き気がずっと続いていたので、食欲があるときにはおかゆやおじやを作って、感染対策をしながら食べさせていました。
あると良いと思った物、やってみたいこと
今回のサバイバル体験は、娘の看病もあったのでできる範囲でおこないました。実際に断水したり停電したりしていたら、もっと深刻で過酷な状況なんだろうなと感じました。
今回の体験で必要だと感じたのは、意外と見落としがちな常備薬の使用期限の確認。娘が週末に発症したため、受診するまで常備薬を服用させましたが、大人の常備薬の使用期限が切れていたので私が感染したら……と不安でした。
同じく電池やガスボンベの在庫、使用期限も確認しておかないといけないなと感じました。また天気に左右されてしまうソーラー式だけでなく、手回し充電器などもあると安心だと思いました。
思いつきでおこなってみたサバイバル体験。娘とは別々に、私と息子はリビングで寝るなど、できるだけ離れていたからか、家庭内感染を防ぐことができました。また少しだけ災害時のシミュレーションができたことは、もしものためのいい体験になりました。災害用品はいざというときに初めて使うより、一度体験しておくほうが気持ち的に余裕ができると思いました。保存食が小さい子ども口に合うのかも不安だったので、試してみてよかったです。
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監修/助産師 松田玲子
著者:坂井香子
おだやかな娘とわんぱくな息子の母。自身の体験をもとに、妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。