未就園児クラス入園のきっかけとは?
長男が1歳のとき、私は慣れない家事と育児の両立に加え、そのころ抱えていたご近所トラブルのストレスで「低音障害型感音難聴」を発症。左耳だけ低い音が聞きとりづらくなり、しばらく病院へ通いましたが、失った聴力を取り戻すことはできませんでした。長男が3歳になったとき、育児のストレスから再び耳に違和感を覚えたため、2週間に1回のペースで鍼治療に通いました。
ある日、鍼灸師から「週に数日だけでも子どもを幼稚園に預けてみては? 」と助言を受けた私。仕事をしているわけでもないのに長男を通わせてよいものかと、少し悩みましたが、結局利用してみることに。
ひとりで登園。入園した長男の様子は?
未就園児クラスの担任は育児支援活動を担当している先生。私は「長男はひとりで通うことになっても、すぐに慣れるだろう」と考えていました。初日の帰宅後、先生からは「まったく泣くこともなく大丈夫でしたよ」と言われ、ひと安心。
しかし、通園を重ねるうちに長男は泣くことが増え、外遊びの時間は気が紛れて楽しく過ごしているけれど、教室に帰るとずっと泣いて過ごしていると幼稚園から報告を受けました。それを聞いて私は年少になる前から通わせていることに対して罪悪感を感じるように……。けれども長男は2カ月半程通うと元気に活動できるようになりました。
久しぶりのひとり時間の過ごし方は?
登園日は朝10時ごろ幼稚園バスに乗って出発し、帰りのバスは14時20分ころに自宅に到着します。たまに園で制作した工作を持ち帰ると、長男はうれしそうに私に見せてくれました。1日4時間20分だけでしたが、久しぶりにひとりの時間を過ごすことができました。
しかし、未就園児のクラスには給食の提供がなかったので、毎回お弁当の持参が必要でした。慣れないお弁当作りに朝はいつもより慌ただしくなってしまうことに…… 。また長男がいない間に買い物を済ませたり、自分の用事を済ませたりするしていたため、幼稚園に通わせる前の生活よりも忙しくなってしまいました。
育児のストレスを減らすために利用した未就園児クラスでしたが、私は予定を詰め込んでしまい、逆に忙しくなる結果に……。そのため育児のストレスを軽減できた感覚はありませんでした。預けている間に家事や外出をするのではなく、録画したドラマを見るなど、もっとのんびり過ごすべきだったと後悔しています。当時私は家事も育児も完璧を目指してやっていたので、もっと肩の力を抜いて育児を楽しむ気持ちで取り組めばよかったと今では考えています。
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監修/助産師 松田玲子
著者:福田ひろみ
2男1女の母。3人の子どもはそれぞれ12歳、8歳、6歳で、性格は三者三様。頑固でワガママな真ん中っ子の対応に苦戦しつつ、夫は単身赴任中につき、ワンオペで子育てしている。