元気な赤ちゃんを産むためには、まず赤ちゃんにじゅうぶんな栄養が行き届き、ママのお腹の中で赤ちゃんがしっかりと育つ環境をつくることが大切です。ママになるために必要な栄養素にはさまざまなものがあり、それぞれの栄養素には働きがあります。今回はビタミンAとビタミンEについてお伝えします。
細胞の形成に欠かせないビタミンA
ビタミンAは、細胞や器官をつくることなどに関わっているビタミンです。妊娠が判明する妊娠1〜2カ月ごろというのは、おなかの中にいる赤ちゃんは細胞分裂を繰り返しています。この時期にビタミンAが足りない状態になると、粘膜が弱くなり感染症にかかりやすくなるといわれています。だからこそ、妊娠する前からしっかりとりたいビタミンです。
ビタミンAは、牛・豚・鶏レバー、うなぎ、あんこうの肝、野菜ではにんじん、モロヘイヤ、かぼちゃなどに含まれています。
ビタミンEは、別名「妊娠ビタミン!」
ビタミンEは、排卵を促したり、卵巣の重量を増加させたり、ホルモンを調整するはたらきなどがあります。さらに月経周期も正常にするはたらきもあるので、生理の周期が不安定な人には不可欠なビタミンといわれています。
また、妊娠したときには、胎盤の血流を促すので、赤ちゃんに酸素や栄養が届くようにはたらくといわれています。まさにそのはたらきは、別名「妊娠ビタミン」と呼ばれるほど。妊娠から出産まで、ママと赤ちゃんをガッチリとサポートするビタミンです。
ビタミンEは、アーモンドや落花生のようなナッツ類、アボカド、かぼちゃ、モロヘイヤ、またうなぎやさば、豆乳などに含まれています。
ビタミンAは、天然の食品から!
ビタミンAは、油に溶けている脂溶性のビタミンです。実はとりすぎると「催奇形性」といって、赤ちゃんに奇形が起こる危険性を持つものがあると報告されています。ただし、天然の食品に含まれているビタミンAには、催奇形性はないと考えられています。ビタミンAをとるときは、天然の食品からとるようにしましょう。
ビタミンAとビタミンEは、脂溶性ビタミンです。油脂に溶けやすい性質を持つビタミンなので、「油炒め」「ソテー」のように油と一緒にとることで吸収率がアップしますよ。
※この記事は、「分子整合栄養医学(オーソモレキュラー療法)」の考え方に基づき、執筆しております。
【関連記事】