元気な赤ちゃんを産むためには、まず赤ちゃんにじゅうぶんな栄養が行き届き、ママのおなかの中で赤ちゃんがしっかりと育つ環境をつくることが大切です。ママになるために必要な栄養素にはさまざまなものがあり、それぞれの栄養素には働きがあります。今回は、ビタミンB群とビタミンCについてお伝えします。
ママと赤ちゃんの心を安定!ビタミンB群
ビタミンB群には、ビタミンB1、B2、ナイアシン、B6、B12、葉酸、パンテトン酸、ビオチンの8種類をまとめたものです。この中で妊娠にかかわる栄養素として大切なのは、ビオチン、B6、葉酸、B12といわれています。
ビオチンは糖質、たんぱく質、脂質がエネルギーになるまでの代謝を助け、ビタミンB6は脳の神経伝達物質の合成に関わっていたり、つわりを改善する効果もあるということです。ビオチンは、牛レバー、さけ、トマト、大豆。ビタミンB6は、まぐろ、かつお、さんま、カジキマグロなどに含まれています。
妊娠初期に必須!葉酸とビタミンB12
葉酸には、赤ちゃんの脳の発育をサポートしたり、神経をつくる働きなどがあります。赤ちゃんの脳の神経がほぼできあがるのが、妊娠6週目ごろ。この時期に葉酸が不足すると、赤ちゃんの脳や脊髄が正常につくられない神経管閉鎖障害になる危険性などがあるといわれています。脳の発育に影響を与えてしまうことがあるため、妊娠前からの摂取がとても重要です。
また、葉酸がしっかりはたらくためには、ビタミンB12のはたらきが必要です。葉酸は牛・豚・鶏レバー、菜の花、ほうれん草、モロヘイヤ、ビタミンB12は牛・豚・鶏レバー、あさり、赤貝、さんまなどに含まれています。
活性酸素を除去するビタミンC
私たちの体は、毎日の生活の中で知らず知らずのうちに活性酸素の脅威にさらされています。細胞の酸化は卵子の酸化にも影響するため、妊娠しやすい体になるためには抗酸化作用の強いビタミンCもしっかりとることです。
ビタミンCには、活性酸素を除去するはたらきがあり、赤パプリカ、黄パプリカ、カリフラワー、イチゴ、バナナのような野菜や果物などに含まれています。
ビタミンB群もビタミンCも、水溶性ビタミンです。水に溶けやすいビタミンのため、尿中に排泄されることが多く、過剰摂取についてあまり心配する必要はありません。できるだけ一度にたくさん食べるより、こまめに分けてとるようにしましょう。
※この記事は、「分子整合栄養医学(オーソモレキュラー療法)」の考え方に基づき、執筆しております。
【関連記事】