生理痛で休むことをよく思わない上司
私はIT系の職場で働いており、上司となる部長は40代の男性、チームマネージャーは30代の女性でした。男性上司は体育会系で、いつも残業ばかりしていて休みもあまり取らず、他の人が長い有給を取るものならブツブツ小言を言うような性格でした。
そんな私は学生時代から生理痛がひどく、つらいときは薬でごまかしていました。しかし、それでも朝はベッドから出られないほど体調が悪い日もあり、遅刻や欠勤せざるを得ない日もあったのです。上司に連絡をすると、はじめは「ゆっくり休めよ」と言ってくれていましたが、何度目かには「またか」と言われ、本当に嫌な思いをしていました。
会社で急に生理痛が始まり早退したいときもあったのですが、そのとき力になってくれたのは同じチーム内の女性たちでした。私の状況をよく理解してくれ、私が有給を取ったときもフォローをしてくれました。それでもまったく理解を示さない上司がいる状態では長く働くのは難しいと思い、職場を辞めようかとも思い悩みました。
上司や周りに理解してもらうためにしたこと
生理痛での欠勤や早退について、男性上司や他の男性社員の理解が得にくく困っていることを女性のチームマネージャーに伝えました。すると、チームマネージャーは、「生理休暇は法的に権利があるから、総務に相談してみる」と動いてくれたのです。
私は生理の症状で困って働けない女性のために設けられている制度である生理休暇のことを、このとき初めて知りました。会社の就業規則には生理休暇の項目はありませんでしたが、法律で定められていることから、従業員が生理休暇を請求したときには会社側は休暇を与えなければならないことがわかりました。私は、理解してくれない上司や生理のせいで自分のキャリアをあきらめたくなかったため、自分からも総務やチームマネージャーに相談しました。
すると、会社の就業規則に生理休暇を載せることが決まったのです。男性上司を中心に理解が進むように総務から伝えてくれることにもなり、簡単な申請で当日でも気兼ねなく休めるようになりました。小言を言っていた上司も、生理休暇を取って休んだ従業員を咎めることは、セクハラやパワハラになってしまうことがわかったようでした。
本心ではおもしろくないと思っているかもしれませんが、体調不良の人が休んでも何か言ってくることはなくなり本当によかったです。
私の会社では制度が整ったため、安心して生理休暇を取れるようになり、とても働きやすくなりました。制度が整ったとはいえ、休暇を取りやすくなったのはチーム内に理解のある女性上司たちがいたことも大きいです。
また、自身の生理の症状を客観的にわかってもらうために、診断書を提出したことも助けになっていると思っています。ただ困っているのではなく、自分でできることをしたり積極的に相談したりすることで状況を変えられたと思うので、今後もその姿勢を忘れないようにしたいです。
著者/佐塚愛
監修/助産師 松田玲子
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