助けを求められない私
義父母の協力なしで子育てをしている私たちは、知り合いから「忙しいときは子どもを預かってあげるからね!」と声をかけてもらうことがあります。
フランス人の夫も「もしよかったら子どもたちを預かってよ!」と知り合いに気軽に声をかけるのですが、私は「3歳半と1歳半の男の子は大変よ! もう少し大きくなったら頼もうよ」と預けることに消極的。私は「他人の迷惑になるんじゃないか」という気持ちが強すぎて、どうしても簡単に子守りを頼めませんでした。
近所の友人の言葉
ある日、近所の友人がわが家に遊びに来て家族で散歩をしていると、夫が「○日は空いている? よかったら子どもたちを預かってよ」と急に友人に申し出たのです。
私は「そんな急に、2人の男の子大変だし」と言うと、4人の子どもを育てた友人夫婦は「頼めばいいのよ! うちは牧場だから動物もいっぱいいるし、子どもたちも遊びにくればいつも喜んでいるじゃない。たまには子どもを預けて、夫婦2人で出かけて楽しむ時間をもつことは、とても大事なことなんだよ」と言ってくれたのです。
大事なことに気づいた私
夫は「○○(私の名前)は子どものことになると難しいからね!」と冗談で笑っていました。私は夫の言葉にイラっとしましたが、友人の言葉にハッとした思いだったのです。
「子育てでイライラして全然夫にやさしくなれないでいる私は、今の状況は悪循環なのかもしれない。たまに誰かに子育てを思いっきり頼んで、夫婦で食事に出かけたり楽しんだりすることは家族にとっていいことなんだ」と気づいたのです。また、「他人に子どもたちを預けることは、友人との信頼関係の証にもなる」とも思いました。
「子どもたちを誰かに預けること」に対してとても消極的だった私。しかし、友人の言葉でそれは決して悪いことではなく、むしろ私たち夫婦や子どもたちにとって、または友人との信頼関係にとっても良いことなんだと気づいたのでした。これからは、もっと肩の力を抜いて、頼めるときは頼んでいこうと思います。
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著者:岩見 エリ
2人の男児の母。看護師歴12年、フランスで出産し子育て中。