診断を受けた病院からの帰り道、ユーマさんは、医師の診断を信じていないということを言ってきました。これから娘のことを夫婦で考えて協力していきたいと思っていたアコさんは、そんなユーマさんにショックを受けます。そしてますます心が離れていってしまうのでした。
ある日、友だちと子連れでカフェにきたとき、アコさんはユーマさんについて愚痴をこぼしました。すると、友だちから思わぬ意見が返ってきて――!?
友だちの意見
※誤)お金使い → 正)お金遣い
アコさんは、ユーマさんについて、悩みごとを相談しても固まって黙ってしまうこと、たまに返ってくる返事もかみ合わなくて疲れてきてしまったことを友だちに話しました。
すると友だちは口々に言いました。
「アコが怖くて何も言えないだけじゃない?」
「ユーマくん、温厚だし我慢してるんだよ!」
「文句言ってこないだけまし! うちはお金遣いは適当だし文句ばっか!」
「最近ちょっとモラ入ってきてさー」
思わず、そういうことじゃないと言いかけるアコさんですが、友だちは止まりません。さらに、浮気も暴言もなく、頼んだことはなんでもやってくれるのはできた夫だから、文句言うのはかわいそうだと言うのです。
そして「はっきり言って恵まれている」とまで……。
カフェの帰り道、アコさんは自分の愚痴は自分のわがままと受け止められることにモヤモヤします。
そして、ユーマさんが協力的でよくできた夫であると思えずに不満を持ってしまうことについて、自分は最悪だと思ってしまいます。やがて、ユーマさんにモヤモヤするたびに罪悪感で自分を責めるようになっていくアコさんでした。
アコさんは友だちから「いい夫じゃん」と言われると確かにそうだと納得し、また、友だちのもっと酷い夫の愚痴を聞くと、何も言えなくなったそうです。そうして自分は不満ばかり言って贅沢だと、自己嫌悪に陥ってしまったと言います。誰にもつらい気持ちを理解してもらえないまま罪悪感に苛まされたアコさん。孤独を感じるのも無理はないですよね。せめて周囲の人に寄り添ってもらえていたら……と思わざるをえません。
作画:鳥頭ゆば