外来での抗がん剤治療がスタート
侵入奇胎(※1)を治療するため、抗がん剤の種類を変えながら、2度の入院生活を経て退院した月野ねこさん。しかし、退院後も抗がん剤の副作用の影響で体がだるくて思うように動けず、育児や家事は夫や母に任せっぱなしでした。
寝たきりの生活が続くうち、「こんなママで子どもたちに申し訳ない」と気持ちが落ち込んでしまった月野ねこさんは、ある日、夫に「抗がん剤治療がつらい。これからどうなるかわからないし」と弱音を吐いてしまいました。しかし、「またそれ? そんなこと言ったってわからないものはどうしようもないじゃん」と、夫は気持ちを理解してくれません。その日の夜、月野ねこさんは「私のことは誰が救ってくれるんだろう」と感情が爆発し、誰も知らないところでひとり、大粒の涙をこぼしたのでした。
そんな中、外来での抗がん剤治療初日を迎え……。
※1=侵入奇胎とは、胞状奇胎(異常妊娠・絨毛性疾患の1つ。本来は胎盤になるはずの絨毛が異常増殖し、ぶどうのような粒がたくさん子宮内に発生する)の細胞が、子宮内の筋肉や血管内に侵入した状態のこと。前がん段階といわれている。
※月野ねこさんご本人の体験談ですが、作中での月野ねこさんは“豆田あんこ”という名前になっています。
『メトトレキサート』という抗がん剤の効き目が出なくなってきたことから、『アクチノマイシンD』という抗がん剤に変更になった、月野ねこさん。前回、1週間ほどの入院期間を経て、アクチノマイシンDの1クール目の投与が終了。2クール目からは、2週間ごとに通院して外来での抗がん剤治療を受けることになりました。
通院の日の朝は大忙しです。病院での採血がかなり混むため、朝の6時半には自宅を出ないといけないのですが、それまでに子どもたちの朝食を用意して保育園に行く準備を済ませた上で、自分の身支度もしなければなりません。病院に着いたら混まないうちに採血を受け、あとは採血の結果が出て診察に呼ばれるまではひたすら待機です。
ちなみに、外来治療を始めた最初のころ、採血がこんなに混むと知らなかった月野ねこさんは、「採血なんてすぐ終わるでしょ」と診察時刻の30分前には病院に到着したものの、採血が200人待ちの状況で、結果的に2時間も待たされたそうです。大学病院や総合病院など、大きい病院ほど採血で混みますよね。
数日前、「私なんて家族の負担になっているだけだ。私なんていないほうがいいんだ」と負の感情が爆発してしまった月野ねこさんですが、その後もモヤモヤした気持ちは若干残りつつも、副作用にもどうにか耐えて順調に抗がん剤治療が進んでいきました。このまま元気になって、つらい抗がん剤治療から一刻も早く抜け出せることを祈るばかりです。
監修/助産師 松田玲子
月野ねこさんのマンガは、このほかにもInstagramで更新されています。ぜひチェックしてみてくださいね♪
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