社会人になり遠距離恋愛スタート
大学3回生から付き合い始めた彼とは、同じバンド仲間で趣味も合い、気を遣わない関係でした。就活が始まると彼が外資系の大手を希望していることを知ります。彼の目標の高さを尊敬しつつも、もし内定すれば遠距離になることが決まっていたので葛藤がありました。
見事に彼は第一志望の外資系企業に内定し、私は地元のアパレル企業に就職。就活中から覚悟はしていましたが、彼のことが大好きだった私は彼と離れることがとても寂しかったです。お互いに嫉妬深くもなく、離れていても浮気の心配はありませんでしたが、遠距離になればそのまま関係が終わってしまうのではと不安でした。
入社してから彼はずっと忙しく…
彼が東京へ行く日、朝からデートをして新幹線の駅まで見送りに行きました。ギリギリまでわざと明るく振舞っていたものの、駅構内に入ると無口になる私。彼はその様子を見て「らしくないな」と、からかい「会いに行くから心配しないで。お互い仕事頑張ろうな」と言います。しかし現実的な私は、きっと仕事に慣れるまではなかなか会えないだろうと考えていました。こうして私たちの遠距離恋愛が始まったのです。
入社後しばらくの間、私は仕事を覚えるのに必死で寂しさを感じるヒマもなく、彼も同様にハードな毎日だったので2日に1回くらいの頻度でメッセージのやりとりをしていました。
けれども、仕事に慣れてくるとだんだんと寂しさが増します。彼に会って抱きしめて欲しくなる気持ちが高まりましたが、彼は相変わらず忙しく夜遅くまで働いていて疲れているのが伝わってきたので、なるべくメッセージも控えていました。
寂しさを乗り越える方法は?
彼のことを考えてずっと我慢していましたが、ある日とうとう寂しさが限界になり、夜遅くに彼に電話をしてしまったのです。私が「寂しいよ。会いたい」と泣きながら言いますが、彼からは「ごめん、今日も仕事が大変過ぎた。お盆に帰るから、そのときにゆっくり会おう」とあしらわれてしまったのです。
残業続きで1人暮らしの彼の状況を頭ではわかっていましたが、このときは「俺も寂しい、俺も会いたい」と言って欲しかった私。彼の言うことは正論ですが、余計に寂しくなってしまいました。
しかし、ウジウジしていても仕方がないので、1年目はそういうものだと割り切り、お盆に会えるまでは自分の時間を楽しく過ごそうと切り替えました。次に会ったとき彼を驚かせたくて、美ボディを目指してヨガを始めるなど、充実した日々を送ると寂しさも紛れます。そうして、お盆に彼と会えたときの喜びは計り知れないものでした。
結局、彼はその後も転勤が続き、結婚する気がないことがわかったので別れることになりました。それでも遠距離恋愛で育んだ絆は強く、友達として今でも仲良しです。つらいこともありましたが、遠距離恋愛のおかげで女性として強くなれたと思います。
著者/中谷みちこ
作画/しお
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